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さあ、トウモロコシにかじりつけ

もう8月も終わりだと言うのに、今年はまだ、数えるほどしかトウモロコシを食べていません。

いつもだったら、長野県の蓼科高原あたりで、朝採れの新鮮トウモロコシを、ぽりぽりと食べているはずなのに、今年は旅行にも行けず、夏らしいものもあまり食べれていません。

気がつけばもう8月も残りわずかです。残された時間でどれだけ挽回できるでしょうか。ちなみに、私に残された休日は、あと一日だけです。


トウモロコシといえば、なんといってもあの甘味が特徴です。黄緑色の皮を抜いていくと現れる、目の覚めるような黄色いつぶつぶは、他の野菜では到底考えられない程の甘味をもっています。

江戸時代に、ポルトガル人によって日本に伝えられたトウモロコシは、それ以前に中国から渡来していた「モロコシ」という作物に非常に似ていました。そのため、当時「舶来」の意味で使われていた「唐」という字を頭に付けて、「トウモロコシ」と呼ばれるようになったのです。

そんなトウモロコシには、実は宇宙から来た食べ物であるという説もあります。
私たちが普段口にしているお米や、麦などには、ちゃんと祖先となる作物が確認されているのですが、トウモロコシには、祖先となるような作物が未だに確認されていません。ですので、トウモロコシがどのようにして誕生したのかが、全くの謎に包まれているので、実は宇宙から来た食べ物ではないかと噂されているのです。

また、トウモロコシの起源の地とされている、中米に存在したマヤ文明では、人間はトウモロコシから生まれたという伝説も残っています。
その伝説では、神々がトウモロコシを練って人間を創造したと言われています。日本ではあまり馴染みがないですが、実はとうもろこしには、黄色や、白色だけではなく、紫、黒、橙などの色をしたものもあります。その事から、トウモロコシを練って作られた人間の世界には、いろいろな肌の色の人種がいるのだと伝えられているのです。

現代であれば、世界中に肌の色が違う人々がいることは、誰もが知っている事実ですが、紀元前から続くマヤ文明の人々が、どうしてその事を知っていたのかは、本当に不思議でなりません。



さて、私は幼い頃から、5つ上の姉にいじめられて育ったのですが、トウモロコシはその姉の大好物でした。私は、「弟のものは姉のもの、姉のものは姉のもの」という環境で育ったので、姉が大好きなトウモロコシには、手を伸ばしてはいけないものだと思い込んでいました。

しかし、大人になった今、私には自由にトウモロコシを食べる権利があります。茹でたての、まだ湯気が立ちのぼるアツアツのトウモロコシに、かじりつく権利があるのです。

最近では、トウモロコシを水から茹でたりする方法もありますが、私はやっぱり、ヒゲと、皮を2、3枚残したまま、沸騰したお湯でさっと塩茹でるのが1番好きです。

あのシャキッとした食感と、噛めば噛むほど甘くなるあの感じが堪らないのです。

残された夏は残りわずかです。
さあ、夏を食べ尽くしましょう。




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