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入院生活⑥(脳脊髄液減少症による入院)※全文読めます

 軽くおさらい。
・寝たきり生活から起き上がり生活に変わった。
・最初病院に駆け込んだ際に診断された「くも膜下出血」は間違い。「脳脊髄液減少症により液量が減り、激しい頭痛を引き起こしていた」が正解らしい。
・今後の生活は不安だらけ。


2月22日(木)入院16日目


 起き上がり生活。

 アルファポリスという投稿サイトに別名で登録して、R−18小説風を装った、下ネタ不条理ばかばかしいギャグ小説、といったものを一日何度も投稿してみる。収益化に繋がりそう……にはない。エロ縛りでありながらほぼエロくない。その後止める。


 入院生活⑤をnoteに投稿。カレーライスのことばかり。


 午前のリハビリは初顔の理学療法士さんと。前日の階段での動作の不安のことなど伝える。リハビリ室にも置いてある階段の昇り降りをするが特に問題はなし。


 読む物に困ってくる。個人のKindle出版物でいくつか印象に残った物があるので、似た系統を探したいのだが、なかなか検索で見つけにくい。ふとギャンブル小説を読みたくなり、麻雀ものと、パチスロで家族に迷惑をかけた人の話を読む。


 久しぶりに麻雀を打ちたくなり、ゲームをインストールするも、2局打ってアンインストール。「久しぶりの麻雀は楽しいな」どころか「こんなことしている場合じゃない」の罪悪感だらけに。最後に跳満をあがったので後味すっきり。


 午後からのリハビリでは、少し疲れる程度の設定で、エアロバイクを15分間こぐ。周囲がほとんど高齢者なので、一人浮いたメニューをこなしている。


 リハビリ後は無理せず横になる。運動による頭痛は今のところ起きていない。なるべく頭を動かさない運動しかしていない。


 いくつか構想中。

・個人出版本のオススメ作品

・各時代の創作話

・創作論

 千人伝を追加する。二百四十人目「レイジ」は、リハビリの最中に流れているFMラジオから、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの曲が流れてこないかな、と思いながら書いたもの。作中に書いた実際に聞こえてきた曲はアジアン・カンフー・ジェネレーション「アンダースタンド」。



 寝ている姿勢の方が集中できていた気がする。


2月23日(金・祝)入院17日目


 祝日なので回診・リハビリ・面会のない日。ただし現在の病室では、術後の高齢者が増えたため、いろいろな機械の音や頻繁に訪れるナースの声やらで結構騒がしい。


 仲良くなりかけていた93歳と82歳のおじいさんたち。窓際のベッドが空いたのに気付いた82歳のおじいさんが「あっちの方がええなあ。外の景色見られるし」と言い、93歳のおじいさんが「ナースさんに頼んでみようか」と提案する。


 無事に提案は受け入れられ、82歳のおじいさんは窓際に。しかし93歳のおじいさんの位置は変わらないため、二人の会話は途絶えてしまった。陽光と外の景色と引き換えに、長く続いたかもしれない友情は絶たれてしまった。


 この数日天気が悪かったので影響なかったが、この日の14時台の陽射しはきつかった。ベッドを傾けているために、先日までのように反対に向くこともできない。右腕を上げてバスタオルを掲げて陽射しを塞ぐ。新人のベトナム人看護師さんがお茶の交換に来た際に、奇妙な体勢の私を見てしまう。

「あっ……(変な人だ)」

 大丈夫。慣れてる。


 遺言ごっこ第二弾は1999〜2000年頃の「名無しさ」時代。昔まとめられていた作品集などは、とっくに消えてしまっている。


 退院の目処が立ち、気が抜けたのか、入院中の過ごし方が雑になってきている。夜が騒がしくてあまり眠れないのもあって、午前中9時半頃から昼食の時間までほとんど寝ていた。


 頭の痛み、重みはなし。


2月24日(土)入院18日目


 昨日の午前中の長い眠り以降、頭の調子が良い。これまでならくしゃみの際に瞬間的な強い痛みがあったのが、大きなくしゃみをしても大丈夫だった。


 リハビリ1回目。足のトレーニング、肩のマッサージ中心。


 リハビリ2回目。1回目から戻って15分後に呼びに来て笑ってしまう。リハビリ室で認知機能のテストを行う。問題なし。手足の力のテストも同様。


 理学療法士さんと部屋に戻ると同時に昼食到着「うどん!」と声に出る。

「泥辺さん麺類でめっちゃテンション上がってるじゃないですか」と笑われる。

 うどんだ! うどんだ!

 出汁は薄かった。

 14時台の強い陽射しをタオルを被って避けていたら、「このバインダーまだ閉じますよ」と看護師さんが言ってくる。

「……ブラインド?」

 

 西日を克服した私はKORN「Blind」を流して同室のおじいさんたちと踊り狂った(踊り狂ってない)。

 リハビリ3回目。1階に降り、病院の敷地内を歩く。2月7日に入院して以来の初めての外界。入院直後は退院の見通しが立たないものだから、窓際のベッドだというのになるべく外を見ないようにしていた。二度と戻れない場所かもしれないと思っていたから。

 外はいい天気だった。病院の眼の前にセブンイレブンがあった。ラーメン屋があった。しかしそこに行くには外出許可証が必要だという。


 1階からリハビリ室のある3階まで階段移動。特に問題なし。リハビリ室にてエアロバイク13分。


 さらに数十分後、リハビリ4回目。

 リハビリ室にて片足立ち検査など。足のストレッチの際に固さがばれる。身体の柔らかい娘とのストレッチ話などを理学療法士さんにする。

「パパにとって、つま先は宇宙なんだ。手の届かない場所なんだ」と言ったことなど。

 リハビリ室で流れているFMラジオからMONKEY MAJIK「空はまるで」が流れてきたので口ずさむ。

 さらにエアロバイクを10分。

 前日祝日、翌日日曜日のため、この日リハビリを詰め込んだ感あり。しかし倒れ込むような疲労度でもなく。体力が戻ってきているのか。


 夕食にうどんリベンジはならず。


 最近読んで印象に残ったKindle出版物を5冊紹介する記事を書く。やはりスマホだと画面の切り替えが面倒で、Amazonの書籍URLをたびたび拾いに行く作業が大変だった。


 今の頭の感じだと、退院の予定が数日早くなったりするのでは? それはそれでいろいろばたばたしていきそうだ。


 THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの未発表曲の長尺MVが、テレビで流れている夢を見る。アメリカの荒野を走る貨物列車の上でチバが歌っていた。ミドルテンポの長い曲。夢とは思っていないから、何度でも聴き直せると思っていた。まだチバは生きていると思っていた。


読書記録
「マンション麻雀 (ちょんぼすれすれ)」
桂木智樹
「そして僕はギャンブルをやめた」
コウジ
「借金を返すためにマグロ漁船に乗っていました」
菊地誠壱
「ギャンブル依存症は100%治る」
コウジ
「29歳で4回脳梗塞になりました: 寝たきりのわたしの生き方」
ねーわ
「鬱で寝たきりだった私が、ダンベルに恋をした」
祭ちゃんはメンヘラ作詞家
「アマチュア小説を130万円売った方法 -新人賞も書籍化もいらない、新時代のセールス-」
チーズフライささ美



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