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【本の処方箋】女の人が歳を重ねることが楽しみになる本

”もう歳だから……”と社交辞令のようについ言ってしまうこともあるのですが、37歳になった今、歳を重ねることって本当に素敵なことだなぁ、と思うようになりました。
私は大人の女性の、歳を重ねたからこそ滲み出るような色っぽくて品のある美しさがとても好きです。
(そんな私も、20代後半くらいのときは、この先歳をとることがとても怖かったです)

そんなわけで、今回は読むと「歳を重ねるってワクワクする!」と思える本を集めました。

『大人の女が美しい』(長沢節)

戦後のファッション・イラストレーターの第一人者である長沢節さん。セツ・モードセミナーを主催されていた方でもあります。
昨年の終わりに私がインスタグラムにイラストを投稿し始めたとき、大学時代の友人が”きっと好きだと思う!”と言って薦めてくれた一冊です。

この本の初版はなんと1981年で、私が生まれる前に出版された本なのですが、そんな昭和の時代にこんなにも成熟した価値観の日本人がいたことにまず驚きました。
大人の恋愛について、仕事の本質は愛である、かわいい子ファッションからの脱皮、ひとり立ちした女のインテリアetc...、
今年書かれた本と言われても違和感のない、女性の自立について著者の見解が並びます。

自立した大人の女性になりたい!と、読むほどに背筋が伸びる一冊です。

『私がオバさんになったよ』(ジェーン・スー)

コラムニストのジェーン・スーさんが、今まで対談した人の中で「もう一度話したかった」人たちとの対談をまとめた本です。
タイトルからは若干、自虐的な内容なのかな?という印象を受けたのですが、読み進めていくうちに、歳を重ねることを卑下するでもなく、変に強がるわけでもなく、それぞれの方々が淡々と今感じていることをストレートに話している感じがしました。
まえがきにも書かれている通り、”たったひとつの正解しかなかった親の世代とは異なる私たちが、これから先、楽しく暮らしていく手がかりがこの本に散りばめられて”います。

個人的には、宇多丸さんと酒井順子さんのパートが特に面白かったです。(あと、牛久保雅美さんによる、それぞれの方の似顔絵がとても似ていて、まじまじと見てしまいます)

『枯れないからだ』(森田敦子)

植物療法士の森田敦子先生の著書で、デリケートゾーンのケアについての本です。
以前『自然ぐすり』という本を読んで植物療法(フィトテラピー)の世界について知り、数年前雑誌の取材で森田先生ご本人にもお話を伺ったことが一度あります。
そのときも先生はデリケートゾーンのケアの重要性をお話されていたのですが、当時の私はまだあまりピンときていませんでした。(媒体的になんとなく記事にしづらかったというのもあります)
ただ最近デリケートゾーンのケアについて周囲で話題になることが多く、手に取った一冊です。

確かに自分の身体の一部なのに、なんとなく話題にすることも直視することもタブーな感じなのはちょっと変ですよね。
本の中の”膣まわりに向き合い整えることは、ずっと掃除をしなければと気になっていた押入れの大掃除をすることに少し似ています。誰に見せるわけでもありませんが、押入れの中を一度すべて出して、スッキリさせると、気が流れ、心が整います”という部分にハッとしました。

それから先生は、年齢を重ねても品のある色気を放ち、どこからどう見ても女性であり続けるためには「センシュアルであり続けること」だと書かれています。
センシュアルの名詞の「センシュアリティ」の意味は、「気持ちよさや心地よさ、何を好きと思うか、何に幸福を感じるか、五感をフルに使って感じ取る力」とのことで、
これは私がnoteの「Love Myself」というマガジンで何度もしつこく書いていることと同じだなぁ、と思いました。

自分にもいずれ、”更年期や介護をすることや介護をされる側になるという現実”が訪れることに対して、向き合うきっかけにもなる本です。

いつまでもセンシュアルな女性を目指したいな、と思わせてくれる一冊です。

#推薦図書 #エッセイ #コラム #読むくすり


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