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体を動かす事は生きることそのもの〜「スタンフォード式人生を変える運動の科学」〜

今日は運動の持つ価値について書かれた、

「スタンフォード式人生を変える運動の科学」ケリー・マクゴニガル著(大和書房)

という本を読んで感じた事などお話しします。


僕がこの本を読む前に予想していた内容は、運動によってどういう健康に良い効果が得られるか?のようなことでした。

しかしこの本を読み進めていくうちに著者の言いたい事はもっと高次元の生き方や人間とは何かという内容に迫るものである事がわかりました。

著者はもともと内気な性格で大学時代にも不安症に悩まされていましたが、グループエクササイズのインストラクターとなり、実際に様々な人にレッスンを行う中でそれを克服していきます。

音楽に合わせて体を動かしていくうちに明るく楽観的な気分になる

運動によって自分を解き放ち自分の強さを実感する

セルフケアとしての運動の意義

集団的な喜びを感じ仲間を作れる

などを実感していた著者は、運動をする人たちの方が幸福度が高い理由について徹底的に調べました。

その結果として運動の持つ一つの効果として

脳は運動する人に「報酬」をくれる

という理由に行き着きます。

つまり運動すると、

エンドルフィンを始めとする「幸せホルモン」が分泌されることで不安解消、エネルギーが湧く、人との絆が深まるなどの作用

脳の炎症を抑えうつ、不安、孤独を防ぐこと

などの効果が期待できる。

さらに定期的な運動は、

脳の構造に物理的な変化をもたらしうつや依存症の最先端治療で確認された効果をもたらす。

脳のストレス耐性を高めるホルモンが筋肉から血中へと分泌される。

こうした事から著者は

人体のあらゆる生理機能は、体を動かす事に報酬を与える仕組みになっている

と考察します。

つまり人間は病気を防ぐために体を動かすのではなく、体を動かす事こそが生きる事そのものだ

という結論に達します。

この部分は僕に発想の大転換を迫られた一文でした。

仕事柄、健康になる事、病気をしない事を主題として考える事が多く、運動もその手段のようなものとして捉える事が最近多くなっていました。

しかし以前は僕自身この著者と同様、ジムでのグループエクササイズやダンスプログラムなどを経験し、運動の健康増進にとどまらない効果を実感してきました。

10年以上にわたってさまざまなダンスなども学んできましたが、そこで得てきたものは

音楽に合わせ踊るときの心の高揚感

仲間から受ける刺激、連体感

振り付けを覚えようとするときの脳の刺激

ストレッチによる体の柔軟性

体型維持

体幹強化

人前で自分をさらけ出す勇気

流行りの洋楽がわかる

何よりも生きている実感!

などあげればきりがありません。


ダンスに限らずその他のスポーツ、舞踊、お祭り、など

体を動かすことこそ人間としての本質

という事を考えると、1日中机に座り、ソファーに寝そべり体を動かさなくなった現代人は、だんだん本来の人間から離れてしまっているかもしれません。

これを読むうちに、今休業しているジムやスタジオが早く安全に開かれ、以前のように皆で楽しく体を動かしたいと思うようになりました。

結構膨大な内容ですが、さまざまな経験談や研究の成果が述べられきっと体を動かしたくなる事と思います。

今日もここまで読んでいただきありがとうございました。

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