「あの日」のことは今でも思い出す

2018.8
初めて訪れたシェルターで
人身売買の問題について初めて触れた

自分にとっては本当にわからない世界すぎた
なぜこのような事が起きるのか
今はたくさん勉強して、知って
構造を理解することができたが、
当時は職員さんから出てくる言葉
全てが衝撃的で無力を覚えた

初めて訪れたシェルターで僕たちは
そこに住む女の子たちとお絵かきをした
自分の将来の夢や好きな絵を描いてと
紙とペンを渡した

最初は男である自分に抵抗があったのか
少し距離があったが
徐々にその心も溶けていった

ある女の子は日本に行きたい
日本ってどんなところなの？って
ある女の子は歌手になりたいって

そして僕は5歳くらいだろうか？
そんな女の子とお絵かきをすることにした
彼女が描いた1枚の画は何だったでしょうか？

「家」

本当に小さな手だった
これはブルー、これはピンクって
塗った色の名前を教えてくれた

なぜ彼女は家を描いたのかわからない
でもその時僕はこう感じた

親元を誘拐されて離れたのか
親から捨てられたのかはわからないが
「家」「家族」という
僕たちにとっては当たり前のものが
彼女にとっては特別なものなのかなって

シェルターからの帰り道
辺りは暗くなり始めていた
車に揺られながら外の景色を見ていた
走り抜ける街並みや、ネパールの人々
何もかもが暗く見えた
そんな景色を見ながら僕は悔しくて泣いた
人生で初めて悔しさで泣いた

俺ってネパールのこと何も知らんねんなって
何を今までカッコつけて国際協力だなんだ言ってたんだって
誰が世界を変えようとしてんねんって

彼女たちに何ができるのかなって
必死に考えた
考えても考えても無力だなって感じることばかり
人身売買の被害を食い止めたり
サバイバーさんの生活を守ることだったり
先代たちがたくさんのアクションを起こしてきた中で
自分にできることは何だろうって

そんな時、僕たちは一人の勇気ある女性に出会った
それが、今回の椿プロジェクトのリーダーを務める尾嶋心ちゃんだ

最初はSNSで連絡が来て、孤児院に行きたい！と話していたが、
興味あればとのことで、初めてシェルターを紹介した

その日はTEEJ（女性祭り）の日だった
運命の日だ
ここで彼女は保護された女性たちがサリーを身にまとえずとも
職員さんからもらった小さなアクセサリーに大変喜んでいる姿を見たことが
このプロジェクトの始まりである

プランナー（考える人）
コネクター（繋ぐ人）
アクター（動く人）

国際協力において大きく3つの役割があるとするならば、僕たちは「コネクター（繋ぐ人）」だ。社会課題とその課題に対して立ち向かう／立ち向かいたいと志す優しい人を繋ぐ役割だ。

椿プロジェクトに限らず、学生団体LUCKYさんの学校給食プロジェクトも、僕たちは間に入ってお互いの夢を繋ぐ役割を担っている。

ただ一つ言えることとしては、各プロジェクトにおいて、その受益対象者数としても期間としても、インパクトを与えられるものとしては社会からしたら小さなことかもしれない。もっと効率よく大きな力で動かせれるものもあるかもしれない。

でも僕は、その小さな勇気や愛が集まった、その間にこそ社会課題解決に向けた大きな力が動くのではないかと信じている。

そこにこそ、『応援』という形で「声」や「視線」が集まるのではないだろうか。

椿プロジェクトのリーダー尾嶋心ちゃんはこう言う。

人身売買をなくしたい、助けたいとそう強く思っても、彼女たちよりも遥かに弱くて無力な私にはどうすればいいのか分かりません。需要がある限り人身売買も性産業も、この世からなくなることはきっとないでしょう。 今の私にできることは、この悲しい現実を世の中に伝えること、彼女たちの笑顔を守ることです。私一人の力だけでは小さな変化しか生まれなくても、この現状がおかしいと感じる人が増えれば少しずつ世の中は変わっていくと信じています。

彼女のこの勇気ある優しいアクションを僕は「繋ぐ」役割として応援したい。

今年の夏、彼女とシェルターの子供たちが笑いあっている姿を夢見て

そして、このプロジェクトの成功にはDREAM-Hackとして３つの未来へのメッセージが込められている。

①人身売買／性被害と言った大きな社会課題解決に向けた小さな一歩を踏み出せたということ
②勇気ある行動を起こした人の挑戦を本気で応援できる環境がここにはあるということ
③これからの国際協力に携わる未来を担う人の道しるべを示せるということ

残り7日
https://camp-fire.jp/projects/view/174588

椿プロジェクト　クラウドファンディング挑戦中！！
ご協力のほどよろしくお願いします。

「ドリームブルー」

世界には無数の夢がある
この世界に広がる青い大空のように夢たちをつなげる
全ての夢が世界へ羽ばたけるように願って

DREAM-Hack　代表　菅勇輝

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