ふんわり眼科医 かな

医師/眼科専門医/ICL認定医/1人でゼロからのクリニック開業を経験。心理的安全性のあ…

ふんわり眼科医 かな

医師/眼科専門医/ICL認定医/1人でゼロからのクリニック開業を経験。心理的安全性のある医療経営の手法を手探りで身につけた。クリニックは直近3年間離職率ゼロ(2023年4月現在)。効率的なクリニック経営を日々研究、実践している。女性が働きやすい職場作りのアドバイス経験豊富。

最近の記事

心理的安全性のコツ「人を責めない」

心理的安全性を担保するための工夫の2つ目は、人を責めないことです。 何か問題があったとき、責められたらどんな気持ちになるでしょうか? 例えば、何か仕事をお願いしていたのに,思っていた通りにできていなかったとします。そのとき、相手を責めると、相手はどんな気持ちになるでしょうか。責めると、次からはなかなか気軽に発言してくれなくなります。話しやすさからは遠のいてしまいます。 私のエピソードをお話しします。 私がまだ研修医で、1年目だった時の話です。B先生に、「日曜日の病棟の指

    • 心理的安全性のコツ「笑顔を大切に」

      心理的安全性を担保するためには、「話しやすさ」が大事だと私は考えていました。それでは、どうやって「話しやすさ」を作るのでしょうか? 私はもともと気さくな雰囲気があり、ナチュラルに話しやすさをつくれる人です。そんな自分が気を付けていることを振り返ってみます。 まず一つ目は、できるだけ笑顔でいることです。 あなたの上司が、むっとした表情をしているのと、いつもニコニコした表情をしているのと、どちらが話しかけやすいですか? ニコニコしている方が、話しやすいですよね!むっとして

      • 医療ミスをなくすためには、話しやすさが必須な理由

        医療ミスは、どうして起こるのでしょうか。どうしたら防げるのでしょうか。 新人の看護師がいたとします。手術に使う薬剤の量がいつもと違うなと、気がついたとします。新人の看護師は、仕事をすることにまだ余裕がありません。通常の作業をこなすことに精いっぱいです。執刀医が不機嫌そうだったり、冷たい対応をするタイプだと、気軽に話しかけることはできません。もともと看護師は、医師に気をつかっているものなのです。普段から医師との関係性が弱いと、執刀医に薬剤の量が違うことを確認したら、そんなこと

        • 手術室に心理的安全性がないと、どうなるか?

          突然ですが、皆さんは「心理的安全性」をご存じですか? 心理的安全性とは、組織の中で、誰もが自由に自分の考えや意見を発言できる状態のことをいいます。 組織行動学を研究するエドモンドソンが1999年に提唱した心理学用語で、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義しています。メンバー同士の関係性で「このチーム内では、メンバーの発言や指摘によって人間関係の悪化を招くことがないという安心感が共有されている」ところが重要です。 Googleが

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          小学校受験はしないと決めた

          今日はまた全然違う話です。 子供の受験についてです。私もかなり悩みましたが、子供の小学校受験はやらないことに決めました。 私は東京に住まいがあります。周りのママはとっても教育熱心です!幼稚園からお受験する人が多数います。こんな小さな時から、塾通い??? 田舎出身の私は驚きました。 そして戸惑いました。 私は、幼稚園も小学校も中学校も受験していません。じつは、高校も大学もたいした受験はやったことがありません!それなのに、こんなに小さなときからお受験塾に通う東京の子育てにビック

          小学校受験はしないと決めた

          女性が活躍できる世の中にしたい

          自分自身がワーママなので、女性活躍に興味があります。 女性が、子供がいても、もっと自分の能力を活かして自由に働くことができる世の中にしたいという強い気持ちがあります。 大学病院時代に、能力のある女医さんたちが勤務が難しくなって退職していくのを見て、なんてもったいないんだろう!と思ったことがきっかけです。 大学病院は、働き方に柔軟性がなかったのです。 今はもう時代が変わっているかもしれませんが、私の時代は赤ちゃんの子育て中の女医でも、子供のいない男性でも、働く時間は全く同

          女性が活躍できる世の中にしたい

          先輩女医をみて思ったこと

          まだ大学病院に勤務していた時の話です。 当時、女医が子供を持って勤務するのは、かなり難しい環境でした。 まず、子供が小さい女医は、時間外の当番に対応できません。私が研修医の時の指導医は、小さなお子さんがいました。それでも当たり前のように時間外当番がまわってきていました。 研修医1年目のとき、夜の八時ぐらいに、私の電話が鳴りました。指導医からです。時間外の診察希望の連絡があったけれど、行けないので代わってほしい、という内容でした。時間外当番は自宅待機しているのです。 私は

          先輩女医をみて思ったこと

          気軽なクリニック見学

          話が戻ります。 当時勤務していたクリニックのスタッフの親族が、レーシッククリニックを受診した話を聞きました。 レーシックを見たことのないわたしは、レーシッククリニックを見学に行こう決めました。 そのときは、そこに転職するとは思ってもいませんでした。ほんとに小さな好奇心だけで、気軽に見学してみようと思ったのでした。ちょうど仕事に余裕があり、時間があったのも理由の一つです。 他施設の手術を見学するのは、学びになるので好きだったので、それまでも行ったことがありました。 というこ

          気軽なクリニック見学

          日本のワーママは世界一忙しい

          私はワーママ(働くお母さん)です。 クリニック経営、診察、手術、などの仕事を持っています。子供はまだ小さいので手がかかります。 毎日慌ただしく一日が終わります。 忙しすぎで、心をなくしてしまうことも、しばしばです。やめたくなって家出したいことが月に1回はあります。 日本のワーママは世界一大変な職業だと思ってます。ワーママなのに、家事はほぼ全て自分で行ない、子育ても当たり前のよう母親が担当します。それでも誰にも感謝さえしてもらえません。 これは日本だけですよね。海外ではそんな

          日本のワーママは世界一忙しい

          クリニック経営に必要なもの

          今日はちょっと話がそれるけど、クリニック開業について話します。 クリニックを開業して上手くいくためには、主体性が大事です。 クリニック開業って、大変なことがたくさんあります。たいていの人は初めてなので、知らないことがいっぱいです。トラブルがあって当たり前です。 でも、トラブルを他人の責任にしていると、いつまでも解決できません。自分のクリニックなのですから、自分で責任を持って、解決する方法を考えるしかないのです。 医師は医療行為で精いっぱい、という気持ちはわかります。医師

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          雑談がきっかけで転職

          開業医のクリニックに勤務して、大病院ではない小さな職場にはじめて就職しました。 医師が一人という環境になり、ほとんどのことが私を中心にまわるようになりました。検査も、昼休みも、私があわせるのではなく、私にあわせてもらえるようになりました。 そこで、スタッフの方々に、たくさんかわいがってもらいました。気さくに話しかけてもらったり、休憩時間を気遣ってもらえたり。皆さんが優しくて関係性はとってもよかったです。 スタッフの方と雑談することも多かったです。仕事ではないことも、よく

          雑談がきっかけで転職

          医師だって人権が欲しい

          大学病院をやめて、一般病院に転職しました。そこで、手術を丁寧に教えてもらい、時間外の労働もほとんどなく、有意義な眼科医師生活を送ることになりました。 その後、そこを退職して一時的に知人のクリニックを手伝うことになりました。町の小さな開業医です。 開業医の外来、というのを初めて経験しました。感想は、皆がすごく自分に気遣ってくれるようになりました。(笑) 大学や一般病院では、私のような若手の医師は力がありません。場合によっては人権もあまりない扱いです。。。いつも周りに気をつ

          医師だって人権が欲しい

          手術はどうやって教えるのか

          有名病院に転職して、手術を丁寧に習うことになりました。 皆さんは手術をどうやって勉強するのか、知らないですよね?眼科の手術教育はどうやるのでしょう。 まず研修医が一番最初にするのは、豚眼練習です。発泡スチロールでできた人間の頭の形の模型に、豚の眼をセットして使います。そこで手術器具の使い方を学びます。基本のセッシの使い方、超音波吸引のやり方、縫う練習もできます。豚眼は業者さんが用意してくれることが多いです。こういうのは、通常の仕事が終わった後に行います。だいたい18時ぐら

          手術はどうやって教えるのか

          自分の体力の範囲で働く

          大学病院から一般病院に転職して、私はとても充実した眼科医生活を送れるようになりました。 きちんと医師としての技術を習得できるし、理不尽な時間外労働がなく、体力的に続けられる環境でした。 お給料も、一人で暮らす分には十分な金額ででした。 同僚の先生たちは、皆私よりずっと年上でしたから、私と同じくらいの年の人はいませんでした。でも、居心地は良かったです。何もできないどうしようもない私でも、仲良くしてくれて良好な関係を気づくことが出来ました。転職する前に心配していた怖い医師など

          自分の体力の範囲で働く

          うまくいく転職のコツ

          やっていけるのか心配ではちきれそうでしたが、大学病院から有名病院に転職しました。結果、転職して良かったです!あのとき勇気を出した自分を褒めてあげたいです。 その後も私は何度か転職しています。転職から学んだ、うまくいく転職のコツは「新しい職場でまなびたいことを明確にしておく」ということです。 今のところが嫌だから、もっと楽な仕事がいい。のようなネガティブな理由では、なかなか上手くいかないように思います。そういうのは、新しい職場になっても、また新しく嫌なところをみつけてしまう

          うまくいく転職のコツ

          超有名病院に転職して良かったこと

          周りに反対されながらも、大学病院の医局の後ろ盾を捨てて、医局を辞めることを決意しました。 それはもう、たくさん悩みました!大学病院を辞めると、一般市場で自分を評価されることになります。優秀でもない、どうしようもない眼科医の私が、超有名一般病院でやっていけるのか?使えない医師、と言われてクビになるんじゃないか?周りが優秀で居心地悪いかもしれない。孤独かも。クビになったら、そのあと仕事につけないかもしれない。そんなふうに、めちゃくちゃ心配して転職しました。 そして、超有名一般

          超有名病院に転職して良かったこと