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切花のアジサイを長持ちさせる方法

前回は、鉢物のアジサイについてご紹介しました。

今回は、切花のアジサイについてご紹介します。


《アジサイの花は?》

日本原産のアジサイ。
6月になると、路地や公園などで綺麗に咲きますね。
ですが、花がどの部分なのか知っていますか?

アジサイは装飾花(ガク)と真花を持った花のつくりになっています。
一般的に花だと思われている部分は、装飾花(ガク)です。咲き方は主に2種類に分けられます。

① 手まり咲き(西洋アジサイ)
一般的に丸く咲く咲き方です。
日本のガクアジサイが西洋で品種改良され逆輸入されたもの。逆輸入された事で西洋アジサイやハイドランジアとも呼ばれます。華やかなものからシックな色合いのものまで様々あります。

お花屋さんや路地でもよく見かけますね。
手まり咲きの場合、普段目にしているところは装飾花(ガク)、中心のツブツブしている部分が花になります。
真花は、わかりにくいですが、丸く咲いている奥に埋まっています。

②ガク咲き(ガクアジサイ)
中央のツブツブした所が真花で、花に見える周りの部分が装飾花です。小さな花が額縁に囲まれているように咲くためガクアジサイと呼ばれています。


ガクにも色々な咲き方があり、一重に咲くタイプから八重に咲くタイプまで様々です。華やかな手まり咲きより、古くから日本にあり、古風で和な印象があります。


《あじさいの長持ちさせる水揚げ方法》


お庭に咲いているアジサイを切花にしたら、直ぐにシナシナになってしまった事はありませんか?
アジサイは他のお花に比べると水が下がりやすい植物です。そこで、お花屋さんがおこなっている裏技をご紹介します!



①ミョウバン水をつくる

ミョウバンを使うことで、道管が柔らかくなり、水の吸い上げがよくなります。

水が濁るくらい入れます。



茎の断面

植物の茎には、道管と師管があり、根から吸い上げた養分を上の花まで運ぶ役割をしています。


②ナイフ(ハサミでも可)で茎を斜めに削ぐ
アジサイは特殊で茎にワタが詰まっているので、ワタを掻き出し、断面を広くすることで、水の吸い上げを良くします。

茎が太いものはワタが見えるまで削ぎます。
ワタが見えてきました。


③ワタを取り除く

ナイフの先を使って
ワタを綺麗に掻き出すのがポイントです。


④ミョウバンをすり込ませる


⑤始めに作ったミョウバン水につける


水揚げをしてもシナシナになってしまっている場合は、新聞などで巻いてから数時間つけておくと、シャッキリ水が上がります。また、装飾花(ガク)の部分からも水を吸うので、お花に直接、水をかけたり、水の中に浸けたりすると元気になり生き生きします。
アジサイにちょっとした手間を加えるだけで花持ちが違ってくるので、愛着も湧いてきますね!


《最後に...》

今の季節、街中で沢山咲いているので花の部分までじっくり見て観察するのも楽しいです!以外と花の部分を知らない方が多いので、豆知識としてお話しするのも良いかと思います。長持ちさせる水揚げ方法も是非試してみて下さいね!


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