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Portfolio #1 『AirPods Max』

みなさんこんにちは。鴨のコンフィです。

Portfolio第1弾目が遅れてしまったこと、まずはお詫びさせてください。

それではさっそくですが、本題に移りたいと思います。
記念すべきPortfolio第1弾目は、私が今一番手に入れたいもの、"Airpods Max"です。

分析を始める前に、私が持つ強烈な"Apple"に対しての情熱を語らせてください。

Appleは神だ

私の生活はAppleに満ち溢れています。

日々の友人や家族との連絡、ゲーム、SNS、写真撮影はiPhoneで。
学校の課題やプログラミング、映像鑑賞などはMacbookで。
授業内でノートを取ったり、Macbookのサブ画面はiPadで。
音楽を聴く時、電話をする時、映画を見る時はAirPods proで。
大きなモニターを使って、作業に打ち込む時はMagic KeyboardとMagic Trackpadで。

つまり私の生活の一部はApple製品と、それらの連携機能で成り立っているといっても過言ではありません。

日本人にとってApple製品を使うということはそこまで特別ではなく、そこに意味を見出している人は少ないかもしれません。世界的に見ても日本というのはAppleにとって大きな市場だからです。つまり日本人にとってはApple製品を使うことが当たり前のことのようになりつつあります。

ですが私は、Apple製品を「みんなが使っているから」という理由で使ってはいません。私にはApple製品を使う決定的な理由があるんです。

それは「Apple Product Designが生み出す、特別なUser Experience」です。

ここでいうApple Product Designとはハードウェアのデザインはもちろん、UIを含むソフトウェアのデザインも含めます。AppleのProduct Designは究極のシンプルさと高級さを追求し、まるで製品がファッションアイテムの一つのようになります。それら全てを含めたAppleが手がける"Product Design"は、ユーザー(少なくとも私)に独特な充実感と満足感を生み出します。

私はこの独特な充実感と満足感を得ることの中毒者なのかもしれません。「Apple Productを使って自分のUser Experienceを向上させたい」、しいては「Apple Priductを使うことで自分のQOL(Quality of Life)を上げたい」。そんなことから、私はAppleのの大ファンになったのです。そう、"Apple教"の信者であります。

そんなApple教の信者である私が今回紹介する商品は"Airpods Max"という、Appleがプロデュースするヘッドフォンです。

AirPods Maxの基本情報

分析を始める前に、Airpods Maxの基本情報を下記に書きました。もしよければ参考にして下さい。

オーディオテクノロジー
Appleが設計したダイナミックドライバ
- アクティブノイズキャンセリング
- 外部音取り込みモード
- パーソナライズされた空間オーディオと、ダイナミックヘッドトラッキング
- アダプティブイコライゼーション

センサー
光学センサー(各イヤーカップ)
- ポジションセンサー(各イヤーカップ)
- ケース検知センサー(各イヤーカップ)
- 加速度センサー(各イヤーカップ)
- ジャイロスコープ(左イヤーカップ)

マイク
合計9つのマイク:
アクティブノイズキャンセリングのための8つのマイク
- 音声を拾う3つのマイク(2つがアクティブノイズキャンセリングと共用、1つが追加マイク)

チップ
Apple H1ヘッドフォンチップ(各イヤーカップ)

コントロール
1. Digital Crown
- 回して音量を調節
- 1回押してメディアを再生または一時停止
- 1回押して電話に応答、消音または消音解除
- 2回押して通話を終了
- 2回押して次の曲にスキップ
- 3回押して前の曲にスキップ
- 長押しでSiriを起動
2. ノイズコントロールボタン
- 押してアクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みモードを切り替え
3. Hey Siri
「Hey Siri」と話しかけるだけで、曲の再生、電話の発信、経路のチェックなどの操作が可能

サイズと重量

バッテリー
- アクティブノイズキャンセリングまたは外部音取り込みモードを有効にした場合、1回の充電で最大20時間の再生時間
- 空間オーディオをオンにした場合、1回の充電で最大20時間のムービー再生
- 1回の充電で最大20時間の連続通話時間
- 5分間の充電時間で約1.5時間の再生時間


『高額なAirPods Maxが売れる理由は、Product Designにある』

私が街中を歩いていたり、学校内の友人を見ていたり、Pinterestなどを観察しているとファッションや身なりに気を遣っている人でAirpods Maxをつけている人を多く見かけます。

つまり、Airpods Maxは音楽を聴くために作られた「ヘッドホン」ではありますが、それと同時に洋服やアクセサリーと同じような「ファッションアイテム」でもあるわけです。値段は日本円で¥84,800という高額な商品であるにも関わらず、人々はヘッドホンにこれほどの金額を使って自分の身なりをアップデートするのです。そこから私は一つの仮説を立てました。

『高額なAirPods Maxが売れる理由は、Product Designにある』

というわけで、今回はAirpods MaxのProduct Design、しいてはそれが生み出すUser Experienceは果たしてどのようなものなのか、というのを分析していきます。

AirPods Max の分析

上にも書いたように、Product Designとはハードウェアのデザインはもちろん、ソフトウェアのデザインも含めます。なので今回の分析では、ソフトウェアとハードウェアの二つの種類に分けて分析していこうと思います。

ソフトウェア

もちろんですが、私はエンジニアでもありませんし、機械に強いわけでもありません。なので、Airpods Maxの中で実際にどのようなことが起きてるのかを説明できる知識は持ち合わせておりません。その代わりにここでは、私の独断と偏見で、ソフトウェアがユーザーに与える特別なUser Experienceについて分析していきたいと思います。

AirPods Maxは他社のヘッドホンと比べて音質が良いわけではありません。音質の観点からでは、SONYやBOSEのようなメーカーの方が優れているのです。その代わりに、Appleは他の分野で他社と圧倒的な差を生み出したのでした。それは「業界屈指のノイズキャンセリング機能と外部音取り込み技術です」。そして、その二つの技術はユーザーのUser Experienceを圧倒的に向上させました。

ユーザーはノイズキャンセリングを使うことで、情報が溢れかえりカオスとなったこの現代社会から切り離され、どんな場所においても自分の世界に音楽・映像と共に入り込み、それに没入することができるのです。それはユーザーの日常に非日常を作り出すものであり、ユーザーの生活の一部となるのです。

また今回の分析においてより注目するべきなのは、外部音取り込み機能です。ユーザーは外部音取り込み機能を使うことで、ヘッドホンを装着していても、周りの人と完璧にコミュニケーションをすることが可能なのです。それはつまり、このAirPods Maxが完全なアクセサリーの内の一つになったことを告げるものでした。そうなんです、この技術があることで、ユーザーはヘッドホンを装着すること自体をファッションの一部に組み込むことができ、それに加えて生活に何ら支障が出ないようになったわけです。なぜAppleはこのような技術を加えたのか、それはAppleがこのヘッドホンの一番の強みはハードウェアであり、ソフトウェアはハードウェアを支える存在であると理解していたからだと予想します。

ハードウェア

私は先ほど下記のような仮説を立てました。

『高額なAirPods Maxが売れる理由は、Product Designにある』

ですが、Product Designの中でも"Hardware Design"に惹かれて購入している人が多いというのが予想です。それほど、AirPods Maxのハードウェアデザインというのは驚くほど画期的なものでした。

AirPods Maxのハードウェアデザインは全体的に"意外性"が溢れていました。今までにないヘッドバンドの形であったり、装飾一つないシンプルで高級感あふれるアルミニウムカップ、ボタンではなく回す形のDigital Crownを搭載、特殊な生地でできた目を惹くイヤークッションなど、商品のデザイン全てにおいて"意外性"たっぷりであり、今までのヘッドホンデザインの常識を覆すスタイリッシュな仕上がりとなりました。

私は"Product Designとは、人の何気ない日常の中に、さりげない非日常を加えるツール"だと考えています。そして、そのさりげない非日常を作り出すには、人の期待を裏切る意外性がなければいけません。

それではハードウェアの中でも、下記の通りさらに分類わけをしていきたいと思います。
- アルミニウムカップ
- ヘッドバンド
- イヤークッション
- Digital Crown
- 伸縮アーム

アルミニウムカップ
まずはアルミニウムカップについてです。アルミニウムカップとは下記の写真の部分になります。

アルミニウムカップ

この部分は商品の中でも最も目を惹き、目立つところであると言っても過言ではないでしょう。このアルミニウムカップは、酸化皮膜処理されたアルミニウムでできているため、マットのような仕上がりとなっています。一部情報によると設計チームは、光がどのように反射し、どこにハイライトができ、色がどのように見えるかをすべて計算しているのだと言います。

特別な加工がされたアルミニウムは光沢を出し、触り心地や質感を変え、計算し尽くされたカップの形は高級感を醸し出します。

そしてほとんどのケースにおいて、他社のヘッドホンにはこの部分に会社のロゴや名前が貼られます。(下記のように)

左からBeats, SONY, BOSE

ですが、Appleはあえてそれらの商品との差別化を図るためにAppleのロゴなども貼らず、シンプルなデザインにしたことが予想されます。この、あえて表面を"シンプル"で貫き通したデザインそのものが、商品自体の高級感の向上に繋がっていると言えます。

また表面に何も書かれていないことから、このカップ表面はユーザーにとってのキャンバスに生まれ変わりました。多くのユーザーがステッカーやペンなどで自分好みのスタイルにデザインをしている写真をよく目にします。つまり、このシンプルなデザインこそが、ユーザーにヘッドホンをパーソナライズさせる機会を与え、この商品を買う時の"楽しみ"の一つとして加えられているのでしょう。

Appleはもしかしたら、このようなユーザーの心理を読んでいたのかもしれません。

ヘッドバンド
次はヘッドバンドについてです。アルミニウムカップとは下記の写真の部分になります。

私はこのヘッドバンド部分がこの商品の二番目の見どころだと感じています。このヘッドバンド部分はステンレススチールフレームとキャノピーの二つの部分から成ってできています。ステンレススチールフレームは柔らかい手触りの素材でできており、触り心地が独特で、商品の個性を引き立たせています。キャノピーの部分は通気性のあるニットメッシュ素材を使用しており、飛行機などの長時間移動や、長い映画を見るときなどを想定して頭が蒸れないように工夫が施されています。またヘッドホン自体の重さを分散して頭部にかかる圧力・負担を軽減しています。ニットメッシュ素材が逆アーチ型にデザインされている点も意外性があり、人の目を惹く要因になります。このように個性を引き立たせる革新的なデザインはもちろん、User Experienceに関わる付け心地の観点からのデザインにもこだわって作られているのです。

イヤークッション
続いてはイヤークッションです。イヤークッションとは下記の写真の部分になります。

このイヤークッションにおいても、専用のメッシュ素材で作られているので、人の目を惹く意外性を持たせています。また、音響を考えた形状記憶フォームで作られたイヤークッションであり、密閉性を高め、より質の高いサウンドを届けてくれるそうです。またApple信者の方であれば、このメッシュ生地のデザインをどこがで見たことがあるかもしれません。そうです、HomePodです。生地は同じではないものの、見た目が酷似していることから、Appleブランド全体としての統一感を生み出す狙いがあるのではないかと推測できます。また内側に、メッシュ生地の縫い目を使って、ユーザーに"R"と"L"を見せています。この生地の縫い目を使って必要な情報をユーザーに伝えるという点においても、AirPods Maxのデザインは他のヘッドホンと比べて一つ頭が抜けていると考えていいでしょう。

Digital Crown
続いてはDigital Crownです。Digital Crownとは下記の写真の部分になります。

音楽の再生または一時停止、通話中の消音 または消音解除はDigital Crownを1回押します。
曲のスキップや通話の終了は2回押してください。 回すと音量調節が正確にできます。

みなさんご存知の通り、このDigital CrownとはApple Watchについているコントロールツールと同じものなのです。このように、以前から発売していた商品の一部を持ってくることで、ユーザーはより感覚的な操作が可能となり、総じてUser Experienceの向上に繋がっています。また、従来のヘッドホンのほとんどはボタンのみが付いていましたが、このDigital Crownを使用することで、ユーザーは"回す"という行為を行うことができ、音量という細かい好みを自由に設定できると共に、このヘッドホン自体の個性や希少性なども高めていると言えます。

伸縮アーム
続いては伸縮アームです。伸縮アームとは下記の写真の部分になります。

ここの伸縮アームは、ユーザーの頭の形や大きさのピッタリハマるように大きさを調整できる部分です。ここは光を強く反射するアルミニウムが使われています。他の部分では、酸化皮膜処理されたアルミニウムや、メッシュ生地など光を強く反射しない生地が使われていた分、パーツの大きさが小さく、主張は強くなくとも、商品全体の高級感向上に大きく貢献しているパーツだと言えます。


まとめ

Appleで長年、インダストリアルデザイン部門でハードウェアをリードしていたEvans Hankey(エヴァンス・ハンキー)と長年同社でデザインを担当するEugene Whang(ユージン・ワン)、製品担当マーケティングのBob Borchers(ボブ・ボーチャーズ)はこう言う:

「ある製品カテゴリーに参入するチャンスは一度しかありません。だから、私たちはそれを最高のものにしたいと思っていました」

ヘッドホンという新しいカテゴリーに参入する第一手であったAirPods Maxは、Appleに集まるデザイナーたちによって最高のものに仕上がったと思っています。その開発には長い年月が費やされ、その過程では数百種類もの試作品がつくられたといいます。

アイコニックな形状をし、人の目を惹く、意外性と抜群の個性を兼ね備えたハードウェア。そしてそのハードウェアのポテンシャルを存分に引き出すソフトウェア。そんな商品はユーザーのUser Experienceを大幅に向上させ、日々の生活にちょっとしたアップデート(非日常)を施してくれるのです。これはまさにさまざまな商品のProduct Designの中でも最も成功した例の一つであり、"Apple信者"を唸らせる"Apple色"を存分に生かしたApple商品なのではないかと信じています。



最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
もしなにか不明な点など、コメントなどございましたら、下記に記入していただけますと幸いです。第二弾も早々に投稿したいと思っていますので、よろしくお願いします。






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