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チームの連携指数と使い方

さて、今日もチームについて考えていきましょう!

テーマは「連携指数」です。

メンバー同士の連携指数をあげて、チーム力をあげるというのは、どこのチームや部署でもやっていることです。それが目に見えるものなのか、それとも感覚的なものなのかはさておき、何かしらの形で意識していうリーダーが多いと思います。

そのためにはメンバー個々の理解が欠かせません。
そこで有効なのはいわゆる1on1セッション。

たしかにメンバーの主体性を引き出すためには1on1は有効とされています。なので僕もずっと定期的にやってきました。

でも2年前にあることがきっかけで辞めてしまいました。そして諸事情で今現在にも至ります。
思えば、リーダーである自分が未熟だっただけの話なんですが、結構この状態に陥っている人が多いというのも、ここ最近学びました。

1on1は間違いなく有効。

でも、その前に知っておくべきことがあります。これを知らないといくらセッションをしても、チームとして結果を出すには至らないんです。

なので今困っている人のためにも、チームの連携指数を上げるためにどうしたらいいのか?ということを、僕なりの視点でシェアしたいと思います。

■連携とは「強さ」と「距離感」

連携指数といっても僕の場合は数値化するわけではありません。でも、自分の感覚として4段階にわけます。

・レッド=より素早く強固に連携できる
・イエロー=連携しようと思えばスムーズにできる
・グリーン=連携するためにはパワーや工夫が必要
・ブラック=連携させると危険

毎週チームメンバー同士の相関図を書いているのですが、そこでメンバー同士を結びつける線を上記のカラーで表現します。

(いま、手元に書くものがないのでこんな感じってものを図にしました)


それぞれのアイコンは、仕事上の距離感や立場も考慮したポジショニングです。これは論理的というよりは、感覚的な部分が強いです。

✔️レッドで結ばれた同士のメンバーは、連携するためのコミュニケーションが早い、かつ的確です。なので、安心してタッグやコンボをしてもらうことができます。

✔️イエローで結ばれた同士のメンバーは、レッドほどの連携指数はないものの、連携する上で障壁となるものはなく、指示をだすと最低限の連携は見せてくれます。

✔️グリーンで結ばれた同士のメンバーは、新人さんだったり、過去に少しトラブルがあってうまく信頼し切れていないメンバー同士。指示をだしてもコミュニケーションに齟齬が生じたり、仕事の上でも「言った・言わない」問題が多発するような関係性です。

✔️ブラックはイメージ通りで「混ぜる危険」の関係性。そもそも生理的に受け付けなかったり、信頼感ZEROの関係性。チーム内にそういうラインがあるのは望ましくないですが、価値観も考えも違う人間が集まると、どうしてもこういう関係性がでてきてもおかしくないものです。

この4種類で表現するわけですが、メンバー同士の関係性、求めている仕事(結果)、与えた裁量権、期待する成長曲線。それらを加味して自分の中でポジショニングさせます。

強さと距離感が大事です。近ければいい、強ければいいというわけではありません。あくまで「全体最適」にするための情報といったところになります。

■イメージしたらパスを出す

これを毎日やってもいいですし、慣れてきたら僕みたいに毎週はじめにやってもいいです。とにかくチームの状態をイメージすることを優先してください。

自分の中で情報をセットしたら、実際に指示を出していきます。指示はパスです。タスクを渡すことになるので、パスと呼んでいます。

指示というのはなんだか上下関係を示す言葉みたいで、チーム内使うのはあまり好きではないんです。言葉には魂が宿っていると思っているタイプなので、具現化して欲しくない言葉は極力使いません。なので、期待も込めてパスと呼んでいます。

チームとして前進させるためには、パスの強さやタイミングがなによりも大切になってきます。誤った強さのパスを出すと、受け手側が準備できていないためロスト(ミス)したりします。結果、自分で回収しにいかないといけなくなるので、チームのバランスは崩れますし、リーダー自らが動くことになるので、リーダーワークと現場の仕事もあいまって、パワーがすり減っていきます。

なので、連携指数の把握が必要なのです。

✓このメンバーにはこのくらいの強度でパスを出してもいいか?

✓あのメンバーにはちょっと距離感遠いから、できるだけ足下に納められるような的確なパスを出そう。

✓あっちのメンバーとこっちのメンバーは、連携指数が低いから、いまは別々にパスを出す方向で考えよう。連携を深めるアクションはそのあとでいい。

✓いったん、あのメンバーに預けて、自分も近づいていって、タスク回収してからあとは自分で前進しよう

みたいな感じでイメージしています。

さながらサッカーです。ちょうどセンターバックやボランチの位置からピッチを俯瞰するような感覚です。目指すべきゴールに向かって「どうやってゴールまで運んでいこうか?」ということを常に考えます。

メンバー自身の成長も促さないといけないので、そこは難しい作業になるときがありますが、これはリーダーの仕事でもあるので割り切ってしまいましょう。大変とかではなく、やるかやらないかです。

■イメージ通りにはいかない

と、ここまでさまざまなイメージを散らかせておきながら同時に「こんなにうまくいくわけない」とも考えておくことが重要だと思います。
昔の僕は、そこができていなかった。

連携指数信者みたいな時期があって、たまたまやることなすこと上手くいってハマる時期があったんです。なので、盛大な勘違いをやらかして、結果的に自分も、チームも崩壊すれすれまでいきました。

チームとしての結果は、それまでよりも断然でていました。医療職で結果というのもおかしな話ですが、医療の質は間違いなく上がっていましたし、メンバーの成長も促進できていた。リーダーをやりながら自分のスペシャリティも向上できていた。これは事実ですが、チームが崩壊しかけていることに気づいていなかったんです。

なまじイメージ通りに行きすぎたせいで「これでいいんだ」「これが正解だったんだ」と思ってしまったんです。でもそれは正解ではなかった。
いや、正確にはある時期では正解だったものが、チームの状況をきちんと把握できていなかったのに、同じことをやっていたんです。

ドリブルが有効だと思って前半からガンガン仕掛けていたのに、後半になって対策されていることに気づかないままドリブルしかけて、とられてカウンターくらったような感じです。負けパターンとしては実に典型的ですが、これを現実に、チームワークの中で体験してしまうと、結構しんどいものがあります。

連携指数はあくまでイメージするためのタネでしかなくて、絶対唯一なものではないこということです。

チームワークというのは、是々非々で、その時々でアドリブを効かせていかないといけません。

ましてやチーム運営となると、日々の変化を機敏にとらえて、ステイ(様子見)するのか、タッチするのか、その時々で判断しなければいけません。

メンバーというのは、毎日個人の仕事を完璧にこなさないといけないプレッシャー下にあります。それはリーダーも一緒ですが、同時にチームのことも同じくらい見ないといけません(だから難しいし責任がかかるんです)。

どんな役割だろうと【プレッシャー】というのは、判断を狂わせます。普通なことができなくなります。
なので、心理的安全性を確保して~ということにもつながってくるんですが。
ただ、プレッシャーを100%除くことは不可能。だったら、リーダーからのパスにメッセージを込めて、できるだけポジティブに仕事してもらうように働きかけること。これがリーダーの重要な仕事のひとつとなります。

連携指数の話をしてきました。

1on1をやるまえに「リーダーの仕事と目的」をきちんと自分の中に落とし込んでおかないと、ただ愚痴を聞くだけの機会になってしまいがちです。

本来はそうではなく、話を聞いて、気づきを得てもらい、それを実践して、経験を積んでもらう。その振り返りをまた1on1でやって……のループが望ましいと思っています。

……

なんだかんだ書いていたらすでに3500文字超えているので、この辺にしておきます。ばーっと読んでも理解にしくいことが多いのがチームビルディングの話なので。

そのうち僕がリーダーワークで学んだことを詰め込んだ本(もしくはnote)を出すので、そちらにもこの内容はもっとアップデートして書こうと思っています。

ではまた明日のnoteで!

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