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日本の公立高校からアメリカの私立大学に進学。経済学を勉強して3年経ったのでnoteを始めてみた。

はじめまして。

アメリカの四年制大学で経済学の勉強をしています。私の留学経験、学んでいること、興味があることを、ぜひ沢山の人とシェアしたいと思い、noteを始めました。プロフィールの自己紹介はあまりに短いので、今回は、自己紹介をかねて、私がアメリカでなぜ経済学を勉強しているのか、手短に書きたいと思います。

まず、私は生まれてから18年間を東京の公立学校に通って過ごしました。高校2年生でアメリカの大学に進学することを目指し始め、翌年に受験をした結果、無事にアメリカ・ミネソタ州の四年制私立大学に進学することができました。このプロセスや英語の勉強法は、番外編として後々シェアする予定です。

さて、そうしてミネソタの地に降り立ったのですが、私の大学は2年生の終わりまでに専攻を決めればよいという超フレキシブルなシステムを採用しているので、最初は何を学ぶかよく決まっていませんでした。2年生の時点までは医者になることも弁護士になることも教師でも政治家でも、本当に何でも選べます。これはもちろん良い点と悪い点がありますが、とてもアメリカらしいシステムだと思います。私の場合、とりあえず一番興味があった経済学の授業を取りました。

当時は英語もうまく喋れなかったし、アメリカ人に囲まれて完全なアウェイだったので、最初の授業が始まる頃にはオリエンテーションで疲れ切っていました。アメリカに来たことが正しい決断だったのか疑問を抱いていたような瞬間もあったかもしれません。

そんな中で始まった経済学の授業は、期待を遥かに上回るもので、授業を聞きながら、ああアメリカに来てよかったと胸をなで下ろしたことは今も鮮明に覚えています。高校の教室の半分くらいの部屋に25人程度の学生が所せましと座っており、優しい教授がわかりやすく経済の基礎の基礎から丁寧に教えてくれました。1週間で学生全員の名前を覚えていましたし、どんな質問にも丁寧に応える素晴らしい教授でした。学生も絶え間なく手を挙げますし、この雰囲気はアメリカでも大きい州立大学などではなかなか見られないと思います。

このように、私の大学での経験は、大学の特徴からしてかなり特殊です。経済学に関しても、私は自分の大学の経済学しか知らないので、普遍的な経済学の定義を知っているわけではありません。ただ、私にとって、経済学は「選択=choice」の学問だと思います。

考えてみれば、私たちの生活は選択に溢れています。

今日は何時に起きましたか?朝ごはんは何を食べましたか?食材と調理にかかるコストはいくらでしたか?

あなたは今日何を買いました?それらにいくら払いましたか?その「結果=return」に満足していますか?その価格はフェアだと思いますか?

あなたは今日いくら稼ぎましたか?その額はあなたの仕事に見合っていると思いますか?

あえてお金に関する選択を多く挙げましたが、そうじゃない選択もありますよね?例えば、時間の使い方、人間関係、、、など。ところが、アメリカや日本に関わらず、経済学を勉強しているというと、しばしばお金の勉強をしていると思われます。もちろん、授業を聞いてみると、お金の話をしていることは確かですが、それは私たちの社会がお金を「交換の手段=medium of exchange、価値の尺度=measure of value」として使っているからに過ぎません。現に、労働経済学のモデルでは、「賃金=wage」と「非労働時間=leisure time」はともに「満足感=satisfaction」をもたらすものとして「交換=trade off」の対象として扱います。

モデルといえば、経済学はモデルを使って経済の仕組みを分析、予測する学問だという人もいます。実際、私の経済学のノートには需要と供給のグラフが数百回以上書かれているはずです。ここで、経済学に対する最もよくある批判として、「現実はモデルや理論どうりに働かない」というものがあります。これはもちろん、言いたいことはわかるのですが、経済学がモデルを用いるのは、あくまで物事を「単純化=simplify」してその働きを理解するためです。

物理学が摩擦や空気抵抗のない完全条件を仮定するように、経済学も「価格受容者=price taker」や「材の同質性=homogeneous product」などの条件をもつ完全な競争市場を仮定します。そして、もしその仮定から導かれる結論が現実とかみ合わない場合、モデルをアップデートしたり、新しい理論を生み出していくという学問です。このようなことを踏まえ、アメリカでは経済学は心理学、政治学などと共に「社会科学=Social Science」と呼ばれ、物理学や生物学といった「自然科学=Natural Science」、文学や歴史学といった「人文科学=Humanities」と並ぶ学問分野を形成しています。

一方、私は日本で経済学をまともに学んだ経験がないので、日本のことはほとんどわかりません。また、ひとえに経済学といっても、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学、労働経済学、国際経済学、環境経済学、、、と無数に種類があります。ということで、私の書くことを事実として受け止めるのではなく、一つの考え方として捉えていただけると幸いです。もちろん、違う意見もあると思いますし、その時はコメントしていただければ喜んでお話をお聞きしたいと思います。

私はまだ21歳ですし、経済学の基礎の基礎を勉強してたかだか3年程度です。しかし、この3年で、物事を経済学的な側面で考えてみる、そして普段気にかけないようなことに疑問をもってみる習慣がつきました。突き詰めてみると、このような「知的好奇心=intellectual curiousity」はすべての学問の根幹にあるものです。その過程や結果をこうして言葉にして公開してみることは有意義であると感じ、ブログやライターとしての経験はほぼ全くないの中でnoteを始めました。

今回は以上です。次回からは有料記事と無料記事を混ぜて書いていきたいと思います。コメントや質問等ありましたら、ご気軽にどうぞ!

「人生は選択の積み重ねである」 "Life is a sum of all your choices." - Albert Camus, フランスの哲学者 (高校の世界史の先生が定年退職するときに使った引用です。誰か他の人の言葉だった気がしますが、覚えていないのでもし知っている方がいたら教えてください!)

Have a nice day!

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