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#09:初めての隠し事と夫婦の絆

初めての隠し事。
私たち夫婦には、子供三人授かって二人目が自閉症でした。自閉症は見た目にもあまり分からず自由奔放に見える。私は母の立場では、一物の不安はありました。ある時、幼稚園の園長先生から呼び出されて、小児神経科に受診するよう言われました。私は不安に思いながらも、とりあえず受診をしました。
…診断結果は、自閉症でした。
しかし、私自身どうしても受け入れられなかったこともあって、お医者さんに対して勢いで「自分で対処します!!!」といってその場を後にしました。

病院に行ったことを、主人にすぐに言うことができませんでした。
一緒に悩みながら子育てをしていくのが当たり前だと思いながら、待望の男の子だったので、主人が「父親として息子が大人になったら一緒にお酒でも飲めたら……。」と、嬉しそうに将来を描いていたので、どうしてもすぐ伝えることができませんでした。こんな大事なことをと言われるかもしれませんが、私には絶望している主人を想像してしまい、その光景をみたくない気持ちばかりでした。
なので、どんなふうに話そうか考える時間を持ちたい想いで、その時は、伝えずに一人で抱えることを選択しました。幼稚園の間は、ちょっと成長が遅れているだけで何とかなるだろうと高を括っていた思いも正直ありました。

でも、一人で悩むこと三年。小学校の入学がせまってきたときに、ようやく主人に話さなければならないと覚悟が決まりました。小学校入学を目前は、さすがに黙っておくことはできませんでした。
「パパ、いい?話したいことがあるの…」
息子が自閉症と診断されたこと、これまでの経緯を主人に話しました。
主人は「ごめん。上(二階)に行ってきていい?」といいました。
少し待ってから、心配でそっと様子を見に行くと静かに抑えながら号泣していました。本当に辛かっただろうと思いました。
私も診断された当時、頭が真っ白になって息子の将来が見えませんでした。

自閉症だということをすぐに伝えられていなかったことへの申し訳ない気持ちでいっぱいでした。でも、知った時点に差があったことで、私一人で抱えていたことを受け入れて、向き合い続けていたことも含めて、主人は受け入れてくれて、少ししてすぐに「チーム家族」として前に向きに進んでいけるように考え始めてくれました。
そして、前回の記事(#8:夫婦の得意の違いから楽しむ家族キャンプ)に書いたように、キャンプを提案してくれて、恒例行事としてくれました。

振り返ってみても、息子の診断結果を言わなかったことが、たまたま私たちの場合は受け入れてもらえたけれど、夫婦で気持ちの共有を積み重ねてこられてなければ、もっと難しい状況につながっていたことは容易に想像ができます。

私が今も経験から思うことは、私なりの大切の順番は、パートナーであるパパが1番で、その次が子ども達。パートナーを大切に気を配れていれば、次の子ども達にもその想いは届いて、自然に育ってくれる。
当時は、今と比べるといろいろな情報を手に入れることも私にとっては大変なことでした。正解もわからないまま、子ども達の未来の可能性を少しでも拡げられるように試行錯誤でした。いずれにしても、お互いの思いやりがあってのことだと思いました。
現在も無事に子ども達は成人しているものの、家庭の中で何も悩みが無いわけではありません。どんな状況でも、一番にパートナーを大切にする思いを向け合うことを心がけておくことが絆へとつながり、私たちが伝えられる夫婦円満のコツになるかなと強く感じています。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。




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