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出ない乳    詩

あんまり泣くと毒のオッパイが出るよよと娘の父は言った。
優しい面もある彼だったんだ。
私は自分の非もあると認めた。
私はオッパイの出が悪くたまり乳を
飲ませていた。
湧いてすぐ出る乳はなかった。
少々のコンプレックスで娘が泣くと一緒に泣いた。
そんな記憶もうっすらと消え、私は
一歩老いに近づくのであった。

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