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実家暮らしの独身女が選択的夫婦別姓制度について考えてみた


最近、ひょんなことから選択的夫婦別姓制度の講演会に参加することに相成り、約1時間の講演を受講してきました。

(人生で“ひょんなこと”という単語を使う時が来るとは思わなかった…)

私は30代半ばにしてこれまで結婚について深く考えてこない人生を送ってきたので、当然、選択的夫婦別姓制度について特に何か思うこともなかったのですが、

いいきっかけになったので、少し勉強になったことを書こうと思います。



まず講座を受講して驚いたのは、夫婦同姓を義務付けている国は日本以外にほとんどないということです。

選択的夫婦別姓が認められている国はアメリカやヨーロッパなどで、中国、韓国などのアジアではどうかというと、原則夫婦別姓となっています。

日本では現在、結婚した女性の約95%が自分の姓を夫の姓に変えているという現状があり、

女性にばかり姓を変えることの負担が集中していることから、ジェンダー差別が指摘されています。

令和4年の男女参画共同白書に『積極的に結婚したいと思わない理由』という項目があり、

20~39歳女性の25.6%、40~69歳女性の35.3%が「名字・姓が変わるのが嫌・面倒だから」と答えています。


内閣府ホーム  男女共同参画白書 令和4年版 第2節 結婚と家族を取り巻く状況より引用

特に40~69歳女性の35.3%に比べて、同年代の男性は6.6%と、男女間で置かれた立場の差が数字に表れています。

特に女性は年齢を重ねれば重ねるほど、それまで培ってきたキャリアやアイデンティティがあり、姓を変えることに抵抗があることがデータからわかります。




この夫婦同姓という制度、いつから始まったかというと、明治31年にまでさかのぼり、

それが100年以上経った今でも改正を経て続いているとのことでした。

そこで私は、中絶について書いた記事を思い出しました。

日本は中絶する際、原則配偶者の同意が必要とされる数少ない国です。

その大元には、明治時代に定められた堕胎罪が関係しています。

そして選択的夫婦別姓制度もまた、明治時代に始まった夫婦同姓制度が今現在まで引き継がれた形になっています。

細かい法制度や政治のことはわかりませんが(講座で説明されたが昼下がりの殺人的睡魔&理解力の限界であえなく撃沈😇)

長年政権の最大与党となっている自民党が選択的夫婦別姓制度に反対していること、法制度が整っていないことなどが主な原因のようです。

そこんとこ、みんなどんな感じで考えてんの?ってことでデータを見てみると、

今の夫婦同姓制度を維持した方がいいが27%
夫婦同姓制度を維持しつつ、旧姓の使用について法整備すべきが42%
選択的夫婦別姓制度を導入した方がいいが28%

となっているようです。

令和3年に実施した「家族の法制に関する世論調査」の結果では、夫婦の名字の在り方に関する設問について、「現在の制度である夫婦同姓制度を維持した方がよい」と答えた方の割合が27.0%、「現在の制度である夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」と答えた方の割合が42.2%、「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」と答えた方の割合が28.9%となっています。

法務省 選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)についてより引用


ここまで堅苦しく文章を展開してきましたが、私個人としては立場的に自分ごととして考えることが難しく、

どうしたらみんながハッピーになれるんだろうか?

というなんともアホっぽい考えしか浮かばないのですが、

ジェンダー格差を生み出す社会構造になっている以上、日本社会は法律婚と事実婚の差をなくす努力をすべきだと思うし、

夫の姓か妻の姓か、どちらか選ばなくてはいけないという二者択一を迫る現状は改善されるべきなんじゃないかと思いました。(講師の弁護士の先生の受け売りですが)


女性の立場から考えると、好きなアイドルとか推しの名字と自分の名前を組み合わせてムフフ♡と妄想する、なんていうのは女子の醍醐味だよなぁと思ったり

また、女性の中には自分の名字が変わることに抵抗ないよ、むしろ家族と不仲で変えたいくらいの人もいるだろうなぁと思いつつ、

ただやはり言えるのは、女性であるというだけで不利益を被る制度は平等ではないよなぁということです。


中絶に関しても言えることですが、ただでさえ生きづらい世の中なのに、その生きづらさを法律が助長しているならば、それは改善されるべきだなと感じます。

そのためには、当事者であるないにかかわらず、一人ひとりが自分の意見をしっかり持つことが重要だと感じます。

自分ごととして考えるのが難しいと書きましたが、社会が変わるきっかけは一人ひとりの行動から起こると考えると、

一見自分に関係していないことであっても、常日頃から関心を持つことが大事に思います。

※今年秋に第三次夫婦別姓訴訟が提議される予定らしいので、その動向を見守っていこうと思います。




※関連記事


※参考リンク

選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について(法務省ホームページ)

↑わかりやすくまとめられていてとても参考になりました😊

また、クラウドファンディングなどもあるようです。(また聞き情報より)



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