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A Christmas Carol英文読解講義

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Dickens『A Christmas Carol』 英文読解講義 第2講〈スクルージ、ひどい言われよう〉

Dickens『A Christmas Carol』 英文読解講義 第2講〈スクルージ、ひどい言われよう〉

第2講はじまりです。

今回の冒頭は美しい!翻訳では絶対に味わえない部分なので、がんばっていきましょう。まずtight-fistedとは、「ケチな」という意味の形容詞。拳を握りしめているんだから、ケチに決まっている。分かりやすい表現だ。つぎのhandは、前回one's handで「署名」の意味だったが、今回は「人物」の意味。辞書を引くことの重要性が分かるだろう。そしてtight-fistedとha

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Dickens『A Christmas Carol』 英文読解講義 第1講〈マアレイは死んでいる!〉

Dickens『A Christmas Carol』 英文読解講義 第1講〈マアレイは死んでいる!〉

 第1講ということで、進め方を説明しよう。
まず数行、本文を提示する。その際、気をつけて欲しいポイント、難しいところなどは太字にしているから、分からなければできる限り辞書等を駆使して考えて欲しい。太字になってないけどこの単語知らない!というものがあれば、それは0講で示したレベルなので、ぜひ調べて覚えてもらいたい。和訳は別にしたければしてよいが、あくまで英語を英語のまま楽しんでもらうのが第一目標だ。

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Dickens『A Christmas Carol』 英文読解講義 第0講〈翻訳クソ事情・キリスト教と現代〉

Dickens『A Christmas Carol』 英文読解講義 第0講〈翻訳クソ事情・キリスト教と現代〉

 洋書を読むという経験は、現代の日本においてほとんど失われてしまった。海外の著作は大半が日本語に翻訳されているし、ヨーロッパの最先端の高度な学問を母語で学べるという、世界的にみても稀有な状況がそれに拍車をかけている。そもそも日本人の9割以上は、英語なんて受験で使ったきりで、まさか洋書に当たろうなどという傾奇者は絶滅したに等しい。大学生や社会人で「英語やってます」とドヤ顔している輩も大抵は、TOEI

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