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飲食業界のパリコレ、東京駅の魅力

お店の密集度と予定の軌道修正

今回のお店開拓の舞台は丸の内。最寄りの東京駅は、いつもだと関西に帰省する時の通り道で、慌ただしくお土産を買って通り過ぎるだけだった。

東京駅のグルメを主目的にしてやってきたのは初めてである。あいにく、目的のこちらのお店が超満員で入ることができなかった。

近場で良い店がないかと探すと、目に止まったのがこちらのお店。(軌道修正がすぐできるのも、お店が密集している東京の良いところだ)

特定の場所に同じ店がたくさん集まるのは、このような「満員では入れなかった時の受け皿需要」を狙っているのだろう。

それがさらに進行すると、「あそこに行けば良いお店どこがしか空いているだろう」という評判を生み、ますます人が集まるようになる。

今度来た時は煮魚とかあさりラーメンを頼もう
メッセージ付きシールの貼り場所に工夫を感じる
これで1700円ぐらい。見た目以上にボリュームがある

店内は自販機でコインを買って、コインと引き換えに料理をセルフで取ってゆく形式だった。店員さんとの会話が億劫な人にとっては良い仕組みかもしれない。

刺身盛りを食べていると、後方からお店の人が醤油皿をものも言わずに置いて行ってくれた。(店員さんもコミュニケーションは好きじゃないのだろうか?)

東京は独り身でも入りやすいお店が多くて助かる。家庭持ちはマイホームの価格の高さなら地方に住むことが多いが、家賃の高い都心部に住んでいる人間は独身でゴリゴリ働きまくっている人が多い。

自由にお金が使える独身層に向けて、高価格帯の飲食店が集まることは自然な流れといえそうだ。

価格設定がバグっている名物甘味処

いつもの流れだとこの後カフェに寄るのだが、今回は和な気分だったので、あんみつ屋さんに寄ることに。

行列だったが、並んでいたら案外すぐ通された。私が食べている間、周りのお客さんが美味しすぎてしきりに感嘆の声をあげている。私が食べたのは名物と言われる白玉クリームあんみつだったが、ハッキリいってこれで約800円は安すぎる。

さらに、店員さんが店内を回って合間にお茶をどんどん注いでくれる。驚くべき洗練度と高速なオペレーション。人気店になるのも納得である。

もう夕飯時なのに、全く行列が途絶えない。そして、18時前にはメニューの売り切れが続出。私が入ったのは16時半ぐらいだったので、危ないところだった。

美味しさの落ちないパンと幼少期の刷り込み

海鮮と素晴らしい甘味でお腹いっぱいだが、冒頭に訪れたお店にやはり未練が残る。というわけで、再来店してパンを買って帰った。

家で味わうと期待に違わぬ味わい。良いパンというのは粉の質が良く、それが冷めても美味しさを保つ秘訣なのだそうだ。

東京駅周辺は「飲食業界のパリコレ」のようなもので、生半可なレベルではこの超激戦区で生き残るのは無理だろう。

幼少期に海外で暮らして現地のものを食べておけば、刷り込みにより「この国のご飯も好き」となりそうだが、そうでなければ日本の豊かな食に胃袋を掴まれて、なかなか外に出ようとは思わないかもしれない。

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