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心理的安全性ってどうやって醸成するの?

マネジメントや人材育成の分野で最近よく語られる「心理的安全性」。「人が安心して挑戦できる基盤があること」を意味し、これがあることによって人材は新しいチャレンジを通じて成長することができる。

ここでは具体的にどうやったらこの心理的安全性を育むことができるのかを考えてみたい。

フォマーカスすべき問題を絞り込む

「君が注力すべき仕事はこれだ」と範囲を明確に指し示すことが第一歩だ。

たとえば指示出しをした後で、「しまった、これも頼むべきだった」と気づいたとしよう。仕事を依頼した直後であれば「ごめん!これもお願い」はギリ通じるかもしれない。しかし、時間が経過した後だと、この発言は御法度だ。

後出しジャンケンは一つ発生するだけで依頼者と実施者の信頼関係を揺るがす。「この後も追加が来るかもしれない」と思った瞬間に指示を受ける人間は警戒心を強め、「本当にこれで全部ですよね?」という確認が発生する。これはコミュニケーションコストが跳ね上がるので、よほどの分量でなければ、指示出しの甘さを反省しつつ黙って自身で巻き取った方が良い。

似たような話で、成果物をチェックする中でダメ出しの基準がブレブレなのも心理的安全性を毀損する。

指示を受けた人間が仕事に取り組む中で、なんだかよくわからない基準でダメ出しをされたら、「どこに地雷が埋まっているか分からない」状態になって相手の指示を狭く解釈するようになる。

指示待ち人間を生み出しているのは自分自身なのだ。

罪悪感を取り除く

自分が前にした発言と真逆のことを言うのは誰でも心理的抵抗を持つ筈だ。予定通りのスケジュールを実現できそうにない時は特に気分が沈んで、仕事を進める手も鈍る。

周りの人に伝えたくないからメールを書くスピードも遅くなり、何度も逡巡する。そういった微妙なロスがどんどん積み重なって生産性が下がってくる。

私が最近この状態に陥った時、上司に相談すると即座に答えが返ってきた。

「〇〇日に会議があるから、そこで改めてちゃんとしたスケジュールを示すことを言います。今のままだと前に進める材料が足りないので、前に発表したスケジュールにはこだわらなくて大丈夫です。そこは気にしなくて大丈夫だよ」

この話を聞いた瞬間、私の生産性は一気に2倍に跳ね上がった。心の重しが外れたことで、今までクヨクヨ悩むことに使われていた脳みそのCPUが一気に解放されたのだ。

今日も残業かぁ、と鬱々としていた私の仕事は、その後ものの30分で片付いてしまった。他人からしたら「なんでそんなことに悩んでいるのか」と思うような事柄が、人間のポテンシャルに足枷をはめてしまっていることがある。

ここを取り除くのもまた、心理的安全性の確保には重要なことだ。

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