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「足ながおじさん」「赤毛のアン」「若草物語」は私の中の3大ヒロインたち。フランコ・ゼフ…

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「足ながおじさん」「赤毛のアン」「若草物語」は私の中の3大ヒロインたち。フランコ・ゼフィレリ「ロミオとジュリエット」に陶酔し、淀川長治氏が映画の先生になった。チャップリン、萩尾望都、スターダスト☆レビュー。他にもたくさんの好きが・・・ひとつひとつ大切に拾っていきたいと思います。

最近の記事

🎬シネマ歌舞伎「新作歌舞伎 刀剣乱舞 月刀剣縁桐(つきのつるぎ えにしのきりのは)」を観ました

刀剣乱舞 2023年7月に新橋演舞場にて上演の新作歌舞伎『刀剣乱舞』が 早々とシネマ歌舞伎として上映されました。 オンラインゲーム?育成シュミレーションゲーム?と、 ゲームの世界にはとんと疎い私なのですが、 この人気ゲームの世界観を歌舞伎として練り直したのが 当作ということです。 時節の流行りものを舞台に移し上演するのは、 昔からの習わしであります。 興味津々で観劇しましたが、 想像していたような奇を衒った作りではなくて、 歌舞伎本来の風情の濃いものだったことは 本当に

    • スーパー歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内 「ヤマトタケル」

      祝!1000回達成 若手で勢いのある役者さんたちが看板となっている今回の作品。 主役はWキャストで、私は市川團子さんの演ずる ヤマトタケルを拝見しました。 彼は若干20歳だそうです。 「ヤマトタケル」は1986年(昭和61年)2月4日、 新橋演舞場にて上演されたのが始まり。 私が見たのは夜の部でしたが、その日の昼の部で 1000回目達成というご縁をいただき、少しく感慨を覚えます。 この歌舞伎作品は哲学者 梅原猛氏が 二世市川猿翁(当時三代目市川猿之助)のために当て書きさ

      • 🎥シネマ歌舞伎「高野聖」を観ました

        作品概要 歌舞伎としての上演は、2011年(平成23年)2月、 博多座においてです。 シネマ歌舞伎として上映されたのはその翌年。 このシネマ歌舞伎作品のために、 博多座の舞台上で全編を新しく撮り直し、 リアルなロケシーンも加えて、 舞台と映画が今までになく混然一体となった、 新感覚のシネマ歌舞伎となりました。 もちろん、演出や編集には坂東玉三郎さんが携わっておられます。 高野聖 小説家 泉鏡花の生誕150周年を記念して、 坂東玉三郎が演じる、泉鏡花の4作品が シネマ

        • 🎥シネマ歌舞伎「海神別荘」を観ました

          シネマ歌舞伎 歌舞伎の舞台作品を高性能カメラで撮影し、 デジタル上映する新しい歌舞伎観劇、 それが「シネマ歌舞伎」です。 泉鏡花 小説家 泉鏡花の生誕150周年を記念して、 坂東玉三郎が演じる、 泉鏡花の4作品がシネマ歌舞伎で上映されました。 「海神別荘」はその第一段目。 本作品が舞台で上演されたのは2009年(平成21年)7月、 歌舞伎座でした。 現、市川團十郎 白猿が海老蔵だった頃の作品になります。 泉鏡花(美しい名前!)作品は幻想的で、 霧の中に存在する世界

        🎬シネマ歌舞伎「新作歌舞伎 刀剣乱舞 月刀剣縁桐(つきのつるぎ えにしのきりのは)」を観ました

          🎥シネマ歌舞伎「野田版 桜の森の満開の下」を観ました

          中村屋 2017年(平成29年)8月に歌舞伎座で上演された舞台の “シネマ歌舞伎”化です。 そして私が4年前に初めて見たシネマ歌舞伎でもあります。 十八世中村勘三郎さんは演出家 野田秀樹さんの世界を 積極的に歌舞伎に取り入れようと活動なさっていて、 そこからいくつかの新作歌舞伎が誕生しました。 この「桜の森の満開の下」が歌舞伎として舞台に上がったころには、 残念ながら勘三郎さんはこの世の仕事を終えて旅立っておられました。 しかしその思いは、勘九郎さんと七之助さんという

          🎥シネマ歌舞伎「野田版 桜の森の満開の下」を観ました

          祝・日比谷野音 100周年スターダスト☆レビュー ツアー 2022~2024「ヴギヴギ ワンダー☆レビュー」野外編withんなアホナなホーンズ

          日比谷野外音楽堂 日比谷野音は、1923年7月に開設され、 2度の建て替えを経て、今年で100周年を迎えるそうです。 最後の改築からは40年過ぎ、 老築化のため2024年以降に建て替えられるということ。 スタレビを通して、何度かこの会場で楽しむことができて 改めて良かったなぁと思いました。 野外ならではの解放感はそのままに、 控室やバックヤードは整えられるそうなので、 演者さんたちとっても歓迎すべき改築なのではないでしょうか。 気持ちの良いお天気に恵まれて、 ステージ上

          祝・日比谷野音 100周年スターダスト☆レビュー ツアー 2022~2024「ヴギヴギ ワンダー☆レビュー」野外編withんなアホナなホーンズ

          秀山祭九月大歌舞伎 昼の部 「祇園祭礼信仰記」「土蜘蛛」「二条城の清正」

          二世中村吉右衛門三回忌 “秀山祭”とは、初代の中村吉右衛門の功績をたたえ、 その芸を次世代へ継承することを目的に始まったものです。 そして今回は二代目吉右衛門さんの三回忌追善でもあります。  歌舞伎座に入ると、焼香炉から立ち昇るかすかな香りを感じ、 見ると吉右衛門さんのお写真が静かに掲げられていて、 その前で手を合わせる方々も見られました。  中に入ると、歌舞伎座新開場の十周年を記念して、 新しい緞帳もお披露目されていました。 碧天に惑星のように浮かぶ大きな月と満開にし

          秀山祭九月大歌舞伎 昼の部 「祇園祭礼信仰記」「土蜘蛛」「二条城の清正」

          『高瀬舟』を読みました。

          高瀬舟を読んで、二つのことにそれぞれ思いを巡らせました。 一つは喜助の生き方、もう一つは喜助と弟との間でのことです。 時は徳川時代、遠島を申し渡された罪人を京都から大阪へ高瀬舟で護送するという役目があり、町奉行の同心たちがその職務を担っていました。 このお話は、同心 羽田庄兵衛が、罪人の一人である喜助という男から、 高瀬舟の道中、その身の上話を聞くというものです。 庄兵衛は乗り合わせてきた喜助が他の罪人と全く違う雰囲気を持っていたので最初から気になって仕方がありません。

          『高瀬舟』を読みました。

          七月大歌舞伎 昼の部「菊宴月白浪(きくのえんつきのしらなみ)」

          一幕見 この六月から歌舞伎座で復活した一幕見席をオンラインで購入してみました。  7月の昼の部「菊宴月白浪」は3幕に分かれていて、  1、2幕目は各1,300円で、3幕目は1,400円。  話題の中車さんの“両宙乗り”を観ることができる3幕目は  若干料金も上がるようです。  そして、インターネットでは、あっという間の完売でした。    さて、ドキドキの当日、一幕見席専用のエレベーターに乗り込むと、  4階へ直行となっていて、到着すると反対側のドアが開き、  ここでもあた

          七月大歌舞伎 昼の部「菊宴月白浪(きくのえんつきのしらなみ)」

          🎥シネマ歌舞伎『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』を観ました

          豪華共演2010年(平成22)2月に歌舞伎座で上演、十七代目中村勘三郎さんの 追善公演(二十三回忌)でもあり、歌舞伎座のさよなら公演でも あったそうです。 十八世中村勘三郎、坂東玉三郎、片岡仁左衛門の豪華共演にワクワク。 あでやかで、面白うて、やがて悲しき…と、悲哀はあっても、スッキリした幕切れを想像して観ていました。けれど・・・。 そもそもは江戸時代に実際に起こった、「吉原百人斬り」殺人事件をもとに作られた狂言で、『見初め』『愛想尽かし』『殺し』の三場面を中心にお話が展

          🎥シネマ歌舞伎『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』を観ました

          🎬『金の糸』を観ました

          主人公エレネとラナ・ゴゴベリゼ監督 作家エレネは79歳の誕生日を迎える。 しかし家族はそれを忘れている。 彼女は少し孤独を感じるが、決して不幸な境遇ではない。 なぜなら慈しむ物たちに囲まれて生活しているから。 彼女は足を悪くしているため、自由に外出ができないでいる。 住んでいるのは生まれ育った古い家、娘夫婦と同居していて、「野の花」という最後の作品を執筆中だ。 一方、この映画の監督であるラナ・ゴゴベリゼ(1928年生まれ)、 彼女は映画公開当初91歳である。 映画では、こ

          🎬『金の糸』を観ました

          🎦『ピロスマニ』を観ました

          岩波ホール閉館、今まで本当にありがとうございました 2022年7月29日、敬愛する岩波ホールが閉館してしまいました。 私にとっては大切な学校でした。 学びと感動、そして憧れ。 20代まで過ごした故郷、北九州時代は、地元の映画サークルに入会して、 岩波ホール発信の映画を鑑賞していました。 結婚して関東に住むようになり、少し岩波ホール作品からは遠のきましたが、きっかけがあって2017年よりは、岩波ホールに通い詰める年月となりました。 無くなるなんて考えたこともなかったです。

          🎦『ピロスマニ』を観ました

          「スタレビ40周年 東西あわせて108曲 煩悩ライブ」に参加しました

          東西あわせて108曲 煩悩ライブ 40周年を迎え、『煩悩』をテーマにするあたりが、 いかにもスタレビ(スターダスト☆レビュー)だなぁ。 さいたまスーパーアリーナと大阪城ホールで58曲ずつ (内8曲はお祭りに欠かせない曲でだぶるので) 『東西あわせて108曲煩悩ライブ』となりました。 オープニング 暗闇に響く、松たか子さんのナレーション。 5年前の35周年イベントの時と同じ趣向。 ああ、今回も参加していただけて嬉しい! そんな松さんが厳かに紹介するのは、 石溜如寛(いしだ

          「スタレビ40周年 東西あわせて108曲 煩悩ライブ」に参加しました

          🎥シネマ歌舞伎『沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)/楊貴妃』を観ました

           2022年2月5日   MOVIX柏の葉 にて “新歌舞伎”と“舞踏劇”今回のシネマ歌舞伎では、板東玉三郎さんが主役をつとめる演目がふたつ上映されました。 共に2017年に歌舞伎座で上演されたものです。 「沓手鳥孤城落月」の方は坪内逍遥作、シェークスピアから劇作法を学んだとされています。 さて、もう一方の「楊貴妃」は夢枕獏が作詞した舞踏劇。 夢枕獏自身が一ファンを公言するという玉三郎さんのために書き下ろしたとされる作品です。 どちらも歴史の彼方で壮絶な運命を生きた女性

          🎥シネマ歌舞伎『沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)/楊貴妃』を観ました

          🎥『安魂』を観ました

          2022年1月19日  岩波ホール にて 悲しき未来 『過分なものを求めれば、悲しき未来が待っている』 主人公の作家、唐大道(タンダーダオ)の息子が少年だったころ、 占いのおじいさんに言われた言葉だ。 はたして、その少年、英健(インジィェン)は29歳の若さで脳腫瘍のため、突然命を落とす。 彼はどんな“過分”なものを求めただろうか? 成功者である父親のようになりたいとがむしゃらに仕事をしたこと? 好きだったサッカーも止められたし、たぶん人生の勝者になるために不必要だと父親

          🎥『安魂』を観ました

          『天才ヴァイオリニストと消えた旋律』🎥を観ました

          2021年12月7日  MOVIX柏の葉 にて 邦題原題は「The Song of Names(名前の歌)」で、映画で語られる非常に大切な部分を意味しています。 対して、“天才ヴァイオリニストと消えた旋律”という邦題のつけられ方に違和感を覚えた方も少なくないようです。 でも、映画にいかに興味を持ってもらえるかは、どの映画興行者にとっても重要案件…ポスターでは「天才ヴァイオリニスト」の字の上にドヴィドル少年が弓を構え、パガニーニの再来かという感じ。 そこに「消えた旋律」とな

          『天才ヴァイオリニストと消えた旋律』🎥を観ました