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100年越しプロジェクトとライフキャリア(定点観察②)

ある時の話題に対して、ご紹介いただいた本。

「キャリア教育と社会正義 ライフキャリア教育の探究」前田信彦 勁草書房

キャリア教育、という言葉が登場する時。
ほとんどが職業選択や就業や内定獲得にあたって必要なスキル、役立ちそうなスキルについて話される場面である。

しかし。
仕事で役立つスキルや所謂「良い会社」に就職したら万事安泰、ではない。
ましてや、キャリアは仕事だけに限らない。
それぞれ職場を出てからの生活があるし、仕事への影響も多少なりともある。

仕事に留まらない、生活も含めて考える「ライフキャリア教育」の重要性を調査結果に基づき書かれている。

さらに自分の人生(ライフキャリア)をいかにするか、だけでなく、他者を思いやることやケアをすることといった「公共」に目を向けることも大切であると書いておられる。

今後のキャリア教育として、採用市場の要請に応える内容だけに終始するのではなく、「生き方」を含めたライフキャリア教育が重要で、「自己」と「他者」「公益」についても伝えることが共生の観点からも重要ではないか、と書いている。

とても分かりやすく、いま関心あるテーマに繋がる内容で面白かった。
そして。たまたま、この本の著者の先生とはご一緒する機会があり読んですぐの新鮮な状態であることを聞いたところ、図らずも別の所との繫がりが垣間見えた。

自然に触れることとライフキャリアの関係

本では詳細に書かれていなかったが、ライフキャリア教育を実施するのに大切な要素のひとつとされている自己省察について。今のわたしにとても興味深い記述があった。

自己省察の方法について、いくつかのタイプに分けて書かれている中で「自己超越性・自然とのふれあい」という項目がある。

まさに、最近関わっている<小さな森をつくるプロジェクト>をやっているNPO法人 e-kidsでは、子どもたちが自然と触れる機会をつくっている!

自然とのふれあいについて、詳細に書かれてはいなかったので、著者の先生に直接伺ったところ。
実際に調査の中で具体的に自然とのふれあいについて言及する人もいたとのこと。

森だけが自然ではないが、森の中を動き回り見て触れて考える経験が生き方にも影響するとも言えるのかもしれない。

どこかの機会で長年実践してこられた、代表の松田さんの経験からライフキャリアへの影響について、お聞きしてみたい。
ライフキャリア「教育」だけでなく、人がライフキャリアについて考えるプロセスとしても共通するところがあるのではないかと感じた。

クラファン関連のオンラインイベント開催決定

今回の園庭を森にするプロジェクトは、全国の保育園や幼稚園を中心に「園庭に小さな森」を創るためのきっかけである

そのためにも、もっと多くの方にわたしたちの想いを知っていただきたいし、集まるみなさんとも交流して輪を広げていきたい。
その機会として「保育園の庭を小さな森に変える人たちと自然体験と感性の育みの関係性を語りあう Zoom開催による交流会」を企画しました。

保育園の庭を小さな森に変える人たちと自然体験と感性の育みの関係性を語りあう
Zoom開催による交流会(参加費無料)

日時:
2023年12月16日(土)19時30分~21時00分
トーク 「その落ち葉 捨てるんですか?」
松田 総平(NPO法人 e-kids 代表)
瀧澤勇二(造園家/暮庭 代表)

当日は代表の松田と造園家の瀧澤さんが「その落ち葉 捨てるんですか?」と題して、話しながらみなさんと交流したいと思います。
(たぶん、土中環境の話や植物同士のコミュニケーションがどのようになされているのか・・・ といった話が出てくる予感)
オンラインなので、どこからでもご参加いただけます。

お申し込みはPeatixへ。



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