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息子が言葉を覚えるたび、僕は日本語が好きになる

息子の言葉が増えてきた。

「パパ、あついね〜」
「パパ、だっこ」
「ママ、ねんね」
「くっく、はく」
「しゅっぱ〜つ」
「でんしゃ、くるかなぁ」
「バス、おおきいねえ」
「ごはん、もっと」
「にゃんにゃ、いた〜」
「もうちょっと〜」

これらは、最近息子がよく話すようになった言葉だ。

ちょっと前までは、パパ、ママ、わんわん、にゃんにゃんなど単語しか話さなかったのに、いまでは二語の日本語を話せるようになっている。「くっく、はく」は、主語と述語を成している。いつの間にか喋れるようになったんだなぁと感動してしまう。

そうそう、7月の終わりのことだったな。炎天下にベビーカーを押していたとき、息子が僕の方を見て「パパ、あついね」と言ったときには驚いたし、成長を感じて嬉しかった。

うまく発音はできなくても、息子は以前とは比べ物にならないくらい親の話を理解している。寝かしつけのとき、寝室の電気を消してほしいと息子に言うと、彼はスイッチのところまで行って明かりを消してくれる。

信号待ちで「なぜ進まないのか?」と息子がぐずったときには、「あの明かりが見えるかな?信号と呼ぶのだけど、赤いランプが点いているうちは止まっていないといけないんだよ。青に変わったら進めるんだよ」と伝えると、落ち着いてくれた。

周りの人の会話を聞いて、息子は日本語をどんどん学んでいる。言葉で息子とコミュニケーションがとれると親としては楽しい。そして、息子が言葉を話すようになって、僕はどんどん日本語が好きになっていくのを感じる。

息子と一緒に童謡を聞いたり、歌ったりするとき、「この歌詞っていいな」「この表現は素敵だな」と思うようになる。僕が小さいころから何度も何度も聞いてきた歌なのに、いつのまにか言葉が身近になりすぎて、何も感じなくなっていたのだ。

息子が一生懸命に歌を口ずさむ姿を見て、僕は日本語の美しさを感じ始めている。職業がライターなので言葉には気を使っているのだけど、「この言葉の意味をちゃんとわかって使っているかな?」「もっと違う表現はないかな?」なんて考えるようになっている。

今日も僕は、息子と日本語で会話をできて、とても楽しかった。

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