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『感覚的ランニング』のススメ

私の走歴は、40年目を迎えようとしています。高校生まで短距離ランナーであった私にとって、マラソンをはじめとする長距離走は、「特別なもの」であり続けました。

したがって、自分で試行錯誤することを好む私としては、常に「どうしたら、速く、滑らかに走れるのか」ということが、自身のランニングのテーマとなって来ました。

その問いに答えるため、ランニング理論や有名選手のフォームを模倣することを積み重ねて来ました。

特に、ランニングフォームについては、様々な選手の特長を取り入れ、イメージ先行の状態がキープされて来たのが、実態です。

瀬古利彦、森下広一、渡辺康幸、大迫傑、エリウド・キプチョゲ等々、様々な走りの形を作って来たのでした。

そのように、イメージ先行の状態が継続されて来たからこそ、これだけ長く、ランニングを続けられているのだと思っています。

しかし、バネをはじめとする身体の馬力があった若い頃は、人の真似をしても、走り全体のクオリティーは、保たれていましたが、年齢を重ねたここ数年は、一部の動きを真似ることで、ランニングという前方向への物理運動の力に負の影響を与えていることに、最近、気が付きました。

特に、真似をする上で、真っ先に取り入れる腕振りの動きに意識を集中し過ぎると、腰から下の下肢の動きに制限が加わり、私自身が持つ本来の動きに支障を来していると考え始めました。

そこで、最近、実感しているのは、『感覚的ランニング』の大切さです。

部分的な動きの特徴を意識するのではなく、身体全体で動こうとした時の動きが、自分自身に合ったランニングフォームであることに、ようやく辿り着いたのです。

換言すれば、部分最適ではなく、『全体最適』。

枝葉末節の動き、例えば、腕振りの位置であるとか、身体の捻りのような要素は、あくまでも、全体最適の結果、生み出されるものであることを肝に銘じるべきだと考えます。

ただ、感覚的ランニングが大切と言っても、ランニングが、進行方向への物理運動であることを考えると、理論的に意識すべき点は、いくつか有ります。

言わば、ランニングをする上でのチェックポイントと言える項目ですが、列挙すると、以下の4点になります。

①速いピッチを維持出来ているか
②脚のスイングがスムーズな前後運動になっているか
③接地時間が長くなっていないか
④腰高の姿勢がキープされているか

ランニング中は、上記が維持出来ているかに意識を置き、あとは「気持ち良く走る」=「身体が動きたいように動く」ことに専念すべきであると考えます。

以上のように、ランニングでは、自分自身の感覚に重きを置きつつ、少しのチェックポイントで、微調整していくことが、個々人に合った走力アップにつながるのだと実感しています。

是非、上記『感覚的ランニング』を試して頂き、走力向上の一助にして頂ければ、幸いです。


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