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読書記録(9冊目)「未来」湊かなえ

近所の図書館で借りて一気に読んでしまった。

noteを書いていて今気づいた。

もともと読書記録・読書感想文を書く事がメインの目的だったのに、いつの間にか他の方が書く読書感想文を読む方が好きになってしまい、自分の読書が疎かになっていた。

未来/湊かなえ

タイトル:未来

著者:湊かなえ

出版社:双葉社

定価:1,848円(本体1,680円+税)

出版年:2018年5月23日

「こんにちは、章子。わたしは20年後のあなたです」ある日、突然届いた一通の手紙。
送り主は未来の自分だという……。『告白』から10年、湊ワーールドの集大成!
待望の書き下ろし長編ミステリー!!

双葉社HPより

『告白』での衝撃のデビューから十年。作品の多くが人の悪意や歪みをえぐり出すようなものだったため、湊かなえは〈イヤミスの女王〉と呼ばれてきた。 だが決して、悪意や歪みそのものをテーマにしてきたわけではない。むしろ湊かなえがここまで描いてきたのは〈関係〉だ。親と子の、家族の、学校や職場や地域での、人と人の関係。悪意や歪みはその関係の中で生まれ、関係を蝕(むしば)んでいくものとして存在する。その中で人はなぜ壊れ、何を求めるのか。それこそが湊作品の根幹にある。多くの作品が複数の視点で構成され、人間関係のありようが客観的に描かれること、最後に救済が用意されている作品が少なくないことなどが、その証拠だ。 新刊『未来』もまた、関係の中で足掻(あが)き、戦う人々の物語である。 父を亡くしたばかりの十歳の少女・章子のもとに、三十歳の章子が書いたという〈未来からの手紙〉が届く。その手紙に励まされた十歳の章子は〈大人章子〉に向けての返事という形で日々の日記を書き始める。 意地悪なクラスメート、無気力だったママの変化、担任の先生の言葉……辛い出来事があっても、〈未来からの手紙〉に記されていた〈あなたの未来は、希望に満ちた、温かいもの〉という言葉を支えに頑張ってきた章子。 しかし、中学に入った彼女を待っていたのは、到底この先に幸せがあるとは思えない事態だった……。 相次ぐ災厄が、章子の心を冒していく。私は幸せになるんじゃなかったのか、という悲鳴が聞こえるようだ。その描写はさすがだが、真骨頂は語り手が変わってからにある。 描かれているのは、大人と子どもの〈関係〉だ。章子をはじめ本書に登場する子どもたちは皆、大人によって苦しめられている。子どもは大人の庇護のもとでしか生きられないのに、自分の都合で子どもを振り回す身勝手な大人たち。 だがその一方で、子どもを救えるのもまた大人なのだと、本書は伝えている。子どもが未来を信じられるように、大人が手を差し伸べねばならないのだと。そんな大人の存在が子どもを強くし、強くなれた子どもは大人になって、きっと次の世代を助けていく。 湊かなえが本書に託したのは、大人と子どもの、あるべき関係の姿なのだ。だからこの物語の読後感はとても温かい。 人と人の間に生まれるものを見つめ続けてきた著者だからこそ描ける、希望の物語。

週刊文春より

著者について
1973年広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。
2005年、第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選、07年、第35回創作ラジオドラマ大賞受賞。同じ年、第29回小説推理新人賞を「聖職者」で受賞。
08年、「聖職者」を第一章に、その後の顛末までを描いた長篇小説『告白』を刊行。同作が2008年週刊文春ミステリーベスト10第1位、第6回本屋大賞を受賞する。「告白」は2010年6月、松たか子主演で映画公開。著作:告白(2008年8月 双葉社 / 2010年4月 双葉文庫)、少女(2009年1月 早川書房)、贖罪(2009年6月 東京創元社)、Nのために(2010年1月 東京創元社)、夜行観覧車(2010年6月 双葉社)、白ゆき姫殺人事件(2012年7月 集英社)

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感想を書くと内容を書いてしまうので、本当に思った事だけを書くと、映画とかドラマになるのかな等と想像した。

家の中での事は、他人がなかなか立ち入る事が出来ない。出来ないから問題は大きくなる。

この本に書かれている事は、皆が見ないふりをしている現実と思えた。

その為に書かれたのではないはずだけど、この作品を知る事で目線が変わる。多くの人が知れば多くの目線が変わるので、事件から子供を守る事ができるのではないかと思う。

何とも言えない消化されない気持ちで読書を終えたので、すごい疲労感で体力を持っていかれてしまった。

自分の心を立て直すには少しだけ時間が欲しい。

🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀

最後まで読んでいただきありがとうございます。

明日も皆さまにとって良い日でありますように。

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