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販売数世界一のメロンパンを求めて

日本にてテレビを付けると、大抵のチャンネルではお料理番組が放映されている印象を受ける。

そして、レポーターの方々は決まって、「え、何これ?今までに味わったことの無い味」、「美味しすぎる―」、「死んでもいいー」、などと料理の味を描写しなければならない。ここでは語彙と表現力の豊富さも問われる。

それがたとえ、その日の十件目のレストラン訪問であっても、丑の刻であっても、食傷気味であっても、である。さすがプロ、とは称賛するも、決して彼らの胃には良くないであろう、と案ずる自分も居る。

ある日、そのようなテレビ番組で、販売数が世界一であるというメロンパンが紹介されていた。メロンが特別に好きというわけでもないが、メロンの生産量では高順位(茨城、北海道、熊本、山形、青森、愛知…)に入っていない神奈川県が何故メロンパンを、と好奇心に負け、くだんのサービスエリアを訪問をしてみることにした。


サービスエリアと言うものは、これほどレストランの数が多いものなのであろうか。長時間運送のお仕事をされていらっしゃる方々にとっても、日本のサービスエリアはオアシスのようであろう


世界のどこのサービスエリアに、これほど親切に空いているトイレ番号の案内をしてくれるところがあるであろうか。イタリアのサービスエリアでは、ペーパーがとっくに無くなっているトイレ前の長蛇が出来ていた。その光景は忘れがたい。
私は、世界の中心で、「日本のトイレ文化は世界一」、を叫びたい


マカロン、見掛けもプレゼンテーションも本場に負けず、お財布にも優しい。ちなみにパリの高級デパート、ギャラリー・ラファイエットでは2ユーロぐらいであったと記憶する。マカロン一個の価格である


キャラメール、名前の付け方が昭和風で微笑ましい。下手にフランス語名等を付けるよりも好感が持てる。マカロンのケースもそうであるが、ショーケースの照明がスポットライトではなく蛍光灯というところも懐かしい


こちらも渋くて美味しそうであった。もっと早くこの場所を訪れていろいろと試してみたかった


フィナンシェはヨーロッパでは通常に買えるもの、と思われているかもしれない。だとしたら誤解である。私にとっては来日して初めて耳にした名前である。海外のアイディアを採り入れてさらに高度なものにする、これは昔から日本の得意技


さて目的のメロンパン。Youtubeでもさかんに宣伝されている。さぞかし美味なのであろう。ところでメロンはどこ産なのであろう、ネットでは情報は見つからない。サービスエリアは上り、下りがあるが、販売数世界一のメロンパンは、パン屋「ぽるとがる」のある下りのほうである


自身はどちらかというと能面なので、可愛らしく、「美味しくてどうしよう!」、などとは、泥酔していても言えないが、しっかりとメロンの味が染みている。外見の派手さよりも中身で勝負である


ちなみに、私が一番好きだったのは下段真ん中のメープルシロップ入りのパン


日本のお菓子は、それだけでアートであり、見ているだけで楽しくなる。出きればこのサービスエリアをヨーロッパに誘致して頂きたいものである。それはおそらく叶わないことである。それゆえにこの刹那はたまらなく愛しい


大好物の肉まん、日本には六週間も滞在していたのに一度も口にしなかった。日本の食文化には選択肢が多すぎるのである。日本を離れる数日前の空は、何故いつもこのような色をしているのであろうか


ご訪問有難う御座いました。

好奇心に負け、ふたたび「世界一」を訪問してしまいました。こちらのメロンパンを召しあがった方はいらっしゃいますか?

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