ヨーロッパの片隅で

このnoteではヨーロッパの街角の写真を紹介させて頂いております。 街の喧騒、自然の景…

ヨーロッパの片隅で

このnoteではヨーロッパの街角の写真を紹介させて頂いております。 街の喧騒、自然の景観、建築・インテリア、食事・デザート、人間模様等が主になります。

マガジン

  • 北欧インテリア・建築に憧れて

    こちらでは街中で見掛けた北欧インテリア、および建築外観をご紹介させて頂いております。

  • ヨーロッパ 夜の帳が下りた時

    こちらでは主にヨーロッパの夜景を綴らせて頂いております。

  • ヨーロッパ 自然の刹那

    ヨーロッパで遭遇した四季各々の美しい風景です。

  • 街の喧騒

    街で見掛けて喧騒絵巻をご紹介させて頂いております。

最近の記事

我が人生は瀑布のごとく

いかに清廉潔白に、いかに努力を惜しまず生きていても、ものごとが良くない方向に進んでゆく一方であると感じられる時期がある。そのような時期をなんとか生き抜かれて来た経験が、皆様にもあるのでは、と想像する。 私にとってはこの数か月が特にそのような時期であった。そのような日常に囲炉裏のような温かさを下さったのはNoteで交流をさせて下さっている方がたであった。そのNote友の数名の方々に「随分更新をしていないようですが病気ですか?」、とお気遣いを頂き、大変有難くも、心苦しく感じてい

    • ヨーロッパ こんな部屋に住めたなら

       プラスチックのクリスマスツリーも、アドベントの蝋燭も、もう何年間も物置に仕舞ったままである。最後にクリスマスツリーの飾り付けをしたのはいつだったか、娘達と一緒に暮らしていた頃であろうか。  今日の午後は用事があり、高級住宅街に出向いた。用事が終わり外に出た頃には、あたりはすっかり暗くなっていた。  クリスマス模様の写真を沢山撮って来たつもりであったが、アップロードしてみたらほとんどが、クリスマス色の少ないインテリアの写真であった。  クリスマスの写真はまた機会にさせて

      • ほんの少しの計算違い

        船はどうして沈まないのか、と訊ねられたら、即答できる方は果たしてどれほどいらっしゃるであろうか。 船が沈まないのは、「浮力」、すなわち水から上向きの力を受けているからである。 それでは、船が沈むのは何故であろうか。 初航海後、1300メートル走行後に沈没してしまったこの戦列艦に関しては、原因がいくつかある。 「船はロマン」、と著者の尊敬する創作家、くなんくなんさんは語る。以下にくなんくなんさんと、造船に半生を掛けられたそのお父様のお言葉をご紹介させて頂くことにする。く

        • 変わらぬ街並みとトレンディな週末

           能登(note)城と言うものは出城してしまうと、なかなか再入城の入り口を見つけにくいものである。今夜もその入り口を見つけたわけではないが、取り敢えず城壁の隙間からそろりと入り、住人権だけは保持しておこう。私はこの城の優しい住人達をまだ去りたくはない、とは言っても、皆様には、もう既に忘れられているかもしれないが。  自慢ではないが、写真はPCの速度が遅くなるほど溜まっている。ご迷惑でなければ、これから再び少しづつ投稿させて頂くことにしよう。  再開の手始めとして、一番最近

        我が人生は瀑布のごとく

        マガジン

        • 北欧インテリア・建築に憧れて
          10本
        • ヨーロッパ 夜の帳が下りた時
          5本
        • ヨーロッパ 自然の刹那
          7本
        • 街の喧騒
          8本

        記事

          ジュリエットとロメオ

          フェミニズムを前面に押し出しているわけではなく、先日鑑賞した王立オペラ座のバレエ演目の正式名が、「ロメオとジュリエット」ではなく、「ジュリエットとロメオ」であったのである (Julia och Romeo)。 すなわち女性の名前、ジュリエットが最初に紹介されている。 男女平等を謳う国だからであろうか。 アート一般に関して造詣の浅い私でもバレエ、オペラ等にはいそいそと出掛けて行く。 この晩が千秋楽であったことは閉幕時まで知らなかったが、最後に重大発表があった。さらに、こ

          ジュリエットとロメオ

          いわくつきのイベントチケット

          そのイベントは非常に人気があり、入場券は瞬く間に底を突いてしまうという。瞬く間とは、文字通り瞬く間であり、開放後、二分以内に2000枚のチケットが消えて行った。 例によって私には運がなく、チケットの代わりに「貴方は補欠リストに載せられました」、というメッセージを頂いた。 それでも、今回はどういう訳か、私はそのイベントに参加できる予感がして止まなかった。私の予感など当たったためしもないが。 ある朝、知人からメッセージが届いた。 「来週の木曜日空いてる?」 たまたまその

          いわくつきのイベントチケット

          販売数世界一のメロンパンを求めて

          日本にてテレビを付けると、大抵のチャンネルではお料理番組が放映されている印象を受ける。 そして、レポーターの方々は決まって、「え、何これ?今までに味わったことの無い味」、「美味しすぎる―」、「死んでもいいー」、などと料理の味を描写しなければならない。ここでは語彙と表現力の豊富さも問われる。 それがたとえ、その日の十件目のレストラン訪問であっても、丑の刻であっても、食傷気味であっても、である。さすがプロ、とは称賛するも、決して彼らの胃には良くないであろう、と案ずる自分も居る

          販売数世界一のメロンパンを求めて

          もしもロールスロイスに乗れたなら

          フェラーリを乗り回す知人の気分を損ねてしまったことがある。 「4000万円も車に費やすのなら、マンションを一件購入できるじゃない」、と、口を滑らせた時であった。 「フェラーリを所有することは僕の夢だったんだ」、と顰め面をしていた。 夢を叶えられたということは、彼にとってはさぞかし幸せなことであるはずである、高額の車両保険を考慮しなければ。 しかし上には上が居て、サムネのロールスロイス・ファントムは5500万円を超えるらしい。 ご訪問有難う御座いました。 投稿のピッチ

          もしもロールスロイスに乗れたなら

          隠れ家を見つけた金曜日

          日本での楽しかった日々をいつまでも引きずって過ごすわけにもゆかず、ぼちぼちと、北欧の日常を再開してみる。 小さな息抜きのために、日本人の友人達と世間話に花を咲かせる金曜日。 行きつけの寿司屋が20時に閉店したあと、近くのホテルへと梯子する。 フロントロビーのバーはそこそこ混んでいたが、思いがけないところに落ち着く空間を見つけた。 ご訪問有難う御座います。 日記代わりに好きな写真を載せているだけですので、コメント等、どうぞお気遣いなさらないで下さいね。

          隠れ家を見つけた金曜日

          美しい故郷 あたかも 観光客のごとく

          近所なので、 幼少時から何度も訪れている場所では あるけれど、今回も変わらず待っていてくれた。疫病が蔓延していたときの様相を、私は 知らない。 クリスマスの時期に帰国したことはなかった。 仏教が主流の日本において、街中がイルミネーションに装飾されていたということは、 今回初めて知った。 前回日本を飛び立ったとき、次に帰国できる機会がほぼ四年後になることは、想像もできなかった。ようやく帰国が実現したが、この美しい国にて過ごせる日々は、 残りわずかとなった。 次回は一体い

          美しい故郷 あたかも 観光客のごとく

          今年も訪れつつある、玄関の呼び鈴を怖れる日々

           予告もなく玄関の呼び鈴がなった。  「チリリン」、と短い呼び鈴ではあるが、心臓の動悸を速めるには十分である。その晩は来客の予定はなく、最近何かを注文した覚えもない。  私は足音を忍ばせながら玄関に近付いた。のぞき窓から訪問者を確認するためである。  果してドアの外には、10人程度のサッカーのユニフォームを身に纏った少年達が屯っている。  私は当惑し、ドアのチェーンが掛かっていることを確認した。  息を殺しながら数分待った。再び覗き穴からドアの外の様子を確認すると、

          今年も訪れつつある、玄関の呼び鈴を怖れる日々

          雨の中のパリ 夜の帳が下りきった頃

           インスタ映えを良くするために地面に水を撒く人がいる、という話を耳にしたことがあるが、その気持ちが理解出来るようになった。    秋色の深まる先週、九月末のパリ。  六月に訪れた炎天下のパリからは完全に模様替えをしている。  通常は同じ年に同国を二回以上訪れることはないが、前回、パリを飛び立った時、何かを遣り残しているような気がして仕方がなかった。  その一つは、あるNoterさんにお会いすることであったが、彼女は、私がパリに到着する二週間前に日本に帰国された。パリに

          雨の中のパリ 夜の帳が下りきった頃

          人間万事塞翁が馬

          表題のことわざは 「幸運から不幸に、不幸から幸運にいつ転じるかわからないので、一喜一憂する必要はないということ」、辞典オンライン ことわざ辞典に依れば、このような意味である。心配性の私にとっては非常に心地良いことわざである。 改まって考えてみると、「馬鹿」という漢字は馬と鹿という感じから構成されている。この言葉は、元来、史記から派生しているようであるが、ご興味のあるかたは検索して頂けたら興味深いであろう。実際に馬鹿という種の鹿も存在するようである。 実際、馬の知能とはどの

          人間万事塞翁が馬

          昔愛用していたカメラが写すもの

          パンデミックの最盛期、旅が出来なかった期間、私は一台のコンパクトデジタル・カメラと常に一緒であった。このカメラで4K動画を沢山撮り、会えない日本の家族と親類に、この町の四季を見せようと駆け回っていた。 しかし、家族は(町内会活動等に走り回っているため)インターネットさえも滅多に使用せず、動画を鑑賞する習慣も無い。私は動画を撮ることを止めた。そして、ミラーレス・カメラを購入したと同時にこのコンデジ・カメラを娘の一人に譲った。 八か月ぶりに再会した娘は、このカメラを二回しか使

          昔愛用していたカメラが写すもの

          夏至の昼下がり 田舎にて再び

          2018年までの6月は日本で過ごしていた。 その後は帰国が出来ていないが、毎年知人の別荘に招待を頂いている。 今年も夏には帰国しなかったため、寄せさせて頂いた。 その別荘は森の奥に佇んでいる。 田舎の砂利道は、通過する人も車もいない。 何処からか羊の鳴き声が響いてくる。餌付けの時刻であろうか。 私は、花よりも団子の無骨な人間ではあるが、花も団子もファインダーに納めて置きたかった。 振舞って頂いたルバーブパイも美味であったため、ルバーブを何本か売ってくれないかと打診し

          夏至の昼下がり 田舎にて再び

          二年半ぶりに潜ってみた綿菓子の中から見下ろす世界

          重度の飛行嫌いと葛藤していた年月は長かった。 飛行機に乗らないと母の住む日本へ帰国することは難しい。そして日本からは、飛行機に乗らないと子供達の住む欧州へ戻ることは儘ならない。 飛行機にて海外旅行へ飛び立つ時期が、まわりの知人達よりはかなり遅くなってしまったのも飛行嫌いが一因であった。フライトがキャンセルになることが多々ある、空港のセキュリティにて数時間並びフライトを逃す人もいる、などという話を耳に挟んでしまうと重い腰が益々重くなっていた。 しかし、今回は腹をくくった。

          二年半ぶりに潜ってみた綿菓子の中から見下ろす世界