マガジンのカバー画像

あの頃の君に伝えたいこと【想い出】

87
小さな頃、あの頃の私の想い出のエッセイです。
運営しているクリエイター

2018年8月の記事一覧

泣いていた夕暮れの校庭。

電車の窓から見えるどこかの小学校の校庭を見ながら、私はふと、あの日のことを思い出していた…

青木詠一
5年前
15

タイムカプセルのメッセージ。

私は教室にいた。そこには中学の頃のクラスの友達が、あの頃の姿のまま、みんな座っていた。昼…

青木詠一
5年前
8

抜け落ちた空白の夏

夏が終わりに近づくと、いつも思い出す事がある。あれは確か、私が小学4年生の頃だっただろう…

青木詠一
5年前
4

僕が作った小さな温泉

昔、住んでいたアパートの隣に小さな温泉があった。 もともとそのアパートは、古い温泉旅館の…

青木詠一
5年前
6

幼い頃の地下組織とテレパシーと。

私はまだ、10才くらいの小学生だった。 体育の時間だろうか?校庭で友達とサッカーをしていた…

青木詠一
5年前
4

「せつない」という言葉の響き

”せつない”という言葉の響きが、なぜか私はたまらなく好きだ。言葉としての”せつない”は、…

青木詠一
5年前
4

見知らぬ知り合いの彼女のこと

仕事帰りの少し混み合った電車の中で、すぐ私の隣に、ストレートヘアーのきれいな女性が立っていた。そばに連れの男性もいるみたいで、今時の若いカップルだった。 その女性から、とても素敵な香りがしていた。 まるで真新しい石鹸の包み紙を、そっと開いた時のように。私のそばに咲いた花は、彼とのお喋りに夢中だった。香りは時として記憶のカギを、そっと開けてしまうことがある。すべて忘れたはずなのに、私の心はふいに立ち止まり、あの想い出へと振り返ってゆく。 遠いあの頃、あの彼女も確かこんな香