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勇気を与えてくれる人。

最近、気が沈むようなことばかりで元気の出ない私です。なぜだか簡単なミスをしてしまったり、誰かの言葉に平気で傷ついたり・・・。

いっそのこと、もう誰とも話しをしたくない。
そんな気持ちにさえなったりします。

でも、私はある女性に出会いました。
この頃、私が夢中になっている女性です。
彼女はとってもかわいい人です。
その人は私にとって、勇気を与えてくれるかけがえのない人。

その人とは・・・


瀬戸内 寂聴さんです。
(ね、かわいい人でしょ。)

もちろん、私はテレビでしかお目にかかったことはありませんが、いつもニコニコしていて、とてもちっちゃくて・・・。あの絶え間ないような笑顔には、何も悩みがないように見えて、それでいて、この世のすべての悪しきことを、まるで簡単な料理でも作るみたいに、なんでも良きことに変える力があるような・・・

そんな気がしてなりません。

彼女の口からこぼれる言葉には、彼女から発せられた瞬間に、なにか魂のようなものが宿って、人の心を震わせる何かがあるように思います。

私もあんな人になりたい・・・と思う。
私の憧れのような存在です。

あの人の笑顔とは裏腹に、とても涙なしでは語れないような苦労をされていて、もしかしたら彼女はすでに、ひとつの人生で流す涙を、とっくの昔にすべて流し尽くしてしまって、だからあとはもう笑顔しかないのだろうなと・・・。そう思わなければ、彼女の笑顔は不思議で仕方がないほどです。

ここに彼女の1冊の本があります。
「生きる言葉」という本です。

今日はその中から、彼女の次のこの言葉を紹介したいと思います。この言葉を一番最初に読んだ時、私は一番大切な人に、泣きながらほっぺたをぶたれたような気がして、不思議ととても勇気がわいたのを覚えています。

世の中は大きな編み物と思ってください。編み物は一目一目編んでいきます。編み物の目が、右の目と左の目と、上の目と下の目と、ずっとつながっているから次から次へとつながって、あたたかいマフラーや素敵なテーブル掛けになるのです。あなたはその編み物の一目なのです。虫に食われたりしたら大変です。上下左右たくさんの編み目に迷惑をかけてしまう。小さくても自分がしっかりとした一目でいること。小さくてもあなたの存在は大切なのです。

しっかりなさい。

瀬戸内 寂聴 ~生きる言葉より~


”しっかりなさい。”・・・最近、誰かにこんなふうに励まされることが、ほとんどなくなったような気がします。それはそれでちょっと寂しいことですね。だからこそ、この言葉に”しっかりしよう”と心に誓う単純な私がいるのです。

きっと。

最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一