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【読書】『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』鴻上尚史

特攻から生きて帰って来られた方がいるというのを知ってますか?

それも飛ばずに終戦を迎えられた、というのではなく、9度出撃されて9度生きて帰って来られた方です。

さて、私の生半可な想像力と読解力では理解し切れていないかもしれないが、とにかくすごい経験をされていて、また、その佐々木さんのエピソードと出合うことができ、とてもありがたく思います。

そんな佐々木さんを支えたものは以下のようなことだったそうです。

  • 「無駄死にするな」という岩本大尉の言葉

  • 空を飛ぶことが大好き・楽しいという気持ち

  • 空を飛ぶことを楽しめるだけの技量

    • 特攻の急降下中や一人で見張りもやらなきゃいけないような中をワクワク、楽しめるだけの技量を保持

    • 飛行時間は推定2,000時間を超え。指揮官クラスの腕前(P236)

  • 「死ぬと思うな」という203高地の白襷隊から生きて帰った父の教え

  • 運命や寿命という割り切り

    • 目と鼻の先の2-3mで戦友が生き埋めになり、自分は泥をかぶっただけという運命や仏様の支えなどでしか説明しようがない出来事

  • 御先祖様、仏様の支え

つまり、尊敬する方の言葉や自分の心からくる初期衝動は支えとなるものの、世間や社会の空気や重圧からも抗いつづけるには人智を超えた運命や寿命、神仏の支えが必要なのかもしれないです。

また、もう一つ私が印象的だったのは以下の箇所でした。

やっぱり故郷に対しても申し訳ない、立派に死な(生き)なきゃならんってそういう腹構えがだんだんできてくるんですよ

P182(カッコ内は投稿者追記)

腹決めというのは、熟考していればある日突然決まるものではなく、行動し、試練を乗り越えつつ、振り返り、自問自答を繰り返すなかで決まってくるものなのだと思いました。

どんな組織にいても、誰から疎まれようと、自分の信念と照らして、行動すべきだと改めて感じました。

いつかフィリピン、
レイテ湾に行ってみたい。

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