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【2023クリスマス企画】大統領選挙へ 今年の振り返りと最新情勢

 こんにちは。雪だるま@選挙です。この記事では、旧Twitter(X)に投稿したクリスマス企画のアーカイブをまとめます。


共和党予備選挙

デサンティスの失速

 デサンティスは2023年1月の段階ではトランプと支持を二分していたが、年末の時点で支持率が11.7%まで下落。相次ぐ戦略の失敗で「トランプにもバイデンにも勝てる候補」というイメージが崩壊し、選挙戦は厳しい状況に。

ヘイリーの躍進

ヘイリーは討論会での勝利を重ね、中道/穏健層を中心に支持を拡大しデサンティスと全米規模でも競り合う上昇傾向を見せる。ニューハンプシャー州ではトランプに並ぶような勢いを見せるなど、この1年の結果としてはデサンティスと対照的。

アイオワ州党員集会の情勢

 最初の党員集会が行われるアイオワ州では、全米レベルと比較してトランプの支持率が10pt程度低い。デサンティスの保守旋回とトランプが本選も見据えて中絶を含む争点で穏健化を図っていることなどが影響しているが、トランプのリードを覆すほどには至っていない。

ニューハンプシャー州予備選の情勢

 穏健/中道層が多いニューハンプシャー州では、トランプの支持率がさらに低く44%まで低下。急上昇を続けるヘイリーは3割台目前まで迫っていて、人気の高いスヌヌ州知事の支持表明を追い風に逆転を目指す展開。

民主党予備選挙

現職のバイデン大統領が再選出馬を表明した民主党予備選では、ケネディの無所属転出後も、バイデンの支持率は70%前後に留まる。現職大統領としては少なくとも80%以上の支持率が求められるだけに、民主党内の支持基盤はバイデン支持で固まっていないのが現状。

11月5日の本選挙

バイデンとトランプの支持率

 バイデンの支持率は4割を割り込む状況が続くが、トランプの好感度も同じく4割前後を行ったり来たりが続いており、来年の大統領選挙は不人気の両者が対決する構図に。

無党派層の動向

 2020年のバイデンはトランプよりも高い好感度を背景に、トランプ再選を望まない有権者を取り込んで手堅い勝利を掴んだ。2024年はバイデンの好感度が特に無党派層で前回より激減しトランプと並ぶ水準まで落ち込んでいるため、両者の激しい接戦が予想される。

若者からの支持が下落

 民主党の強い支持層の1つである若年層がバイデン離れを起こした契機は、イスラエル=ハマス戦争でバイデンがイスラエル支持を鮮明にしていることだが、その他にも気候変動対策が不十分ではない、奨学金ローン免除も最高裁にブロックされて十分機能しなかったなど、多様な問題が背景に。

本選挙の見通し

 トランプも3度目の出馬で無党派層からの支持率が低く、共和党内も結束して支持する状況とは言い難いので4年前より弱体化しており、24年の大統領選挙は「バイデン疲れ」と「トランプ疲れ」が同時に出現し両者が弱体化する中で、相手を僅差で上回り持ちこたえたほうが勝つ選挙になる見込み。

 「現職大統領vs.前大統領」という構図自体が通常の大統領選挙とは異なり、知名度やイメージ戦略による変化の余地が極めて小さいので、相応の政治的衝撃がなければ両者の接戦という構図が変わる可能性は低いか。

“選挙イヤー”の2024年

 2024年は、4年に1度の大統領選挙が行われる「選挙イヤー」です。年明けの1月に実施されるアイオワ州党員集会から、正式に予備選が開幕します。

 東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中、日本にも大きな影響を与える大統領選挙について、来年も細々と投稿を続けていきたいと思います。

 2023年もお付き合いしていただきました皆様に、感謝申し上げます。よいお年をお迎えください。

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