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詩|欠ける


多分 欠けていなかったら、
書こうと思えていない

まんまるであることは羨ましいけど
欠けていて
不器用で
満たされないところがあるからこそ
表現できる世界がある

欠けているからこそ
同じ視点を知る人の 気持ちが少しわかるところもあるし
欠けているからこそ
補ってくれる人の助けを 何よりありがたく感じられて
欠けているからこそ
満たされた時の喜びで心が震えるくらい感動できる

そう考えると
欠けていることって ちっとも
悪いことじゃないね

共鳴してくれる誰かは必ず居る
世界が世界であり続ける限り
人が人として生き続ける限り

だから私は書き続ける
不完全な自分だから 
書かずにはいられない 
あふれるような衝動が ここにあること

(もしかしたら
その言葉は 時に誰かの心に
そっと寄り添い
励ますことが、できるものかもしれない)

今までの失敗も 
思い出したくもない経験も
あの時の涙も 
あの頃の痛みも

全部、
私は私でよかった

欠けたままの、
私でよかった

愛すべき、わたしの弱さたち。


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