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幸せのカタチ

週末が苦手だ。
街に出ればきゃっきゃとはしゃぐカップルや家族で溢れている。
どこに行っても笑顔が溢れ、幸せそうな姿を見るたびに独りで歩いている自分が酷く惨めに思えてくる。
なら部屋から出なければいい。
わたしは週末限定のひきこもりをするようになった。

私も他人から見たら幸せなのかもしれない。
月曜日から金曜日まで雇ってくれる会社があって、そもそも帰る家もあるし、着る服もある、今日の夜食べるご飯も明日の朝食べるご飯もある。
家がない、帰る場所がない、着るものも食べるものもない人からしたらわたしはすごく幸せでなんで不幸だと嘆いているのかわからないだろう。

でも、私は幸せを感じる事ができない。
真っ暗で寒い家に帰って、自分のためだけのご飯を作り、話相手もいないから20分かけて作ったご飯を5分で片付け、翌日の弁当を作り、お風呂に入って、洗濯物を片付けて、寝て起きて。
一生懸命頑張っているつもりだけれども、私には恋人も家族もいない。

私の幸せの基準は自分を大切に思ってくれる人がいるかどうかなのだと最近気付いた。

仕事も無理矢理頑張ったらできてしまう。
家事もできてしまう。

恋人ができないのも、家族ができないのも、どうやら何でも独りでできてしまって隙のない私がいけないらしい。
そうしなければ生きていけなかったから頑張っただけなのにそれがあだになり幸せにはなれないようだ。

幸せはとても難しい事だ。
何気ない日常に幸せを感じられるようになりたい。


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