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MILK

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詩集MILK。
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記事一覧

骨

皮肉ばかりね

骨だけになれば

素直になれるのかしら?

臓物は心臓以外

すべてあの鳥にあげる

肋骨にひまわりを飾って

れもん色の大輪

貴方のお部屋にいさせてくれる?

安心して

喋らないから

それだけの方が安心するの

失うものはなにもないから

そうでしょ?

貴方の言葉に

頭を悩ますこともないの

そうでしょ?

粗大ごみには出さないで欲しいわ

浜辺に捨てて

流木気取りも

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水色シロップ

水色シロップ

 

きみの涙をスプーンですくって

あの小鳥にあげよう

ほら 羽に水色が滲んでく

いつも纏ったままの不安を脱いで

きみも陽の色に染まって

澄んでゆくのを感じて

綺麗な骨が見える

指先でなぞってみたいな

きっと気持ちいい曲線

ボクが描いてもいいかな?

歪んだら何度でもたどって

崩れて行く意識が先を急いでる

辿り着くところは同じさ

だから焦らないで

降下してゆくその先で

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鬼ごっこ

鬼ごっこ

 

追イカケッコハ疲レタヨ

だから今度はきみが鬼になってよ

じっと隠れて待っているから

靴ヒモ結んで待っているから

見つけてちょうだい
#詩 #ポエム #MILK

生存確認

生存確認

 

もしもし?

もしもし?

あなたは死んだのですか?

もしもし...

応答を願います。

私はあなたの死を望みません。

むしろ、生存を望みます。

足を動かしてください。

あ、失礼。

手足兼用でしたか。

では、その触手を動かして下さい。

どうやら生きてらっしゃるよう。

あなたは何を求めているのでしょうか?

ほら、もの欲しそ

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そうでしょ?

そうでしょ?

 

分かってないよね

いい加減なその行動が

どんなに愛おしいかなんて

分かってないよね

そんなとるに足らない事柄で

記憶が構成されてることに

そんなことを思って

少し切なく滲む涙

ずっと続いてくんだね

ボクは少しだけ未来を予言できる

だから

未来の喜びを思って微笑み

未来の悲しみを思って涙する

ボクらそうやって歩いてく

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自惚れ

自惚れ

 

きみの声が遠すぎて

深く沈めた目蓋

耳を澄ます

滑らかな青に

迷いも無く流された白

描けると思ってた

自惚れていた

その下

確かに在ると知っているのに

確かにいると知っているのに

何故だろう

微塵にも

触れる自信は無い

それは鋭いと言うのだろうか?

熱いと言うのだろうか?

砕かんばかりに込める破壊衝動

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ナルキッソス

ナルキッソス

 

水底を

覗くことさえ放棄して

なにゆえここに立つ?

水鏡に映った己の姿

眺めていたいだけだろう?

すくだまる濁りさえ見ないつもりか?

ならば何をもって己とす

何をもって称賛す

眼前の困惑知る度よみがえる絶望

己の操る夢の中

溺れるように浸かってきたんだろう?

ここは飾り立てた感情ばかり

今を直視できぬその瞳

矛盾に

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かさぶた

かさぶた

 

その曲線に砂丘をみる

照らす光は灼熱の太陽か

あるいは零下の月か

さらさら流動する間に見た夢は

砂の中に沈んでしまった

目覚めた時に落ちた涙は

瞬く間に吸い込まれてしまった

食い破る外面の

突き破る平坦の

解放された余力

硬化してゆくその表皮

牙を剥き鋭く貫くもの

咆哮こだまし再び内に凝固する

残された奇石は冷たく

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ビスケット

ビスケット

 

つかんだ物

崩れると言うのなら

粉々になれよ

踏みにじった足の裏に忌まわしい感触

あぁ

粉々のビスケット

与えられたそれを啄んでいるうちは

きっと何も作り出せやしない

魔法のポケットが欲しい
#詩 #ポエム #MILK

醜枷

醜枷

 

殺さない

それは己の決意

醜い己を葬り去って

どうして心のままあれるだろう?

どうして美しいままあれるだろう...

きみを殺さない

ボクがボクであるために
#詩 #ポエム #MILK

森羅万象

森羅万象

 

肥大してゆくその中で

対峙したもの数知れず

理解したかと問われれば

そうでないのは歴然で

大きな光に囚われて

消え入りそうな光

探すことさえ

放棄しているだろう?

さぁ対の眼

この世の無数を見ろ

掬い切れぬと知っていても尚

自制心に挑発をかけろ

貪欲を忘れて

たった一つに甘んじて

それを全てと思うな

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素敵なモノゴト

素敵なモノゴト

 

嫌いって

言いたいのに

言えないんだね

知らないって

言いたいのに

言えないんだね

淡い期待を

抱いてしまうんだね?

泣きたくなるんだね?
#詩 #ポエム #MILK

偽善者物語

偽善者物語

 

奴は空虚なものが嫌いで

見えないその先が嫌いで

知らぬ間に

恐怖を抱いてた

ある日

眼前に舞い降りた不死鳥

興味本意で翼を刈った

鳥は乞う

殺せ



しかし

奴は願った

やがてたどり着くその先の世界

知る限りの己を教えて欲しい

それは希望

誰かの言葉で浮き彫りになる形

果たされずとも

信じる

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