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最後まで書き上げるということ。

今期の朝ドラも、残り2ヶ月になってきた。

朝ドラの視聴については、今までにも少し触れてきたが、通しで半年見つづけたものは、「わろてんか」に続いて2作目になる。

少し早い振り返りをしたくなってきた。

「半分、青い。」は、今までの朝ドラにはない、ということが謳い文句だけれど、確かにそう。

正直、朝、毎日見続けるにはヘビーなので、次の作品では良い意味での朝ドラ王道展開を期待したい。

朝ドラらしいかどうかということは別の話として、「書く」とか「創る」に関わる人たちにとって、「半分、青い。」は考えさせられたり、刺さるシーンが数多くあったように感じる。

私が最近において妙に刺さったのは、ここ数日の展開に対する前振りに当たるところ。元住吉監督が、脚本を書き上げられない涼ちゃんに「ベストセラー作家の本を脚本にしてみたら」とすすめるシーンだ。

言い回しは忘れたが、要点としては「書く仕事に就いているような人は、まずはとにかく最後まで書き上げることが大事なんだ」みたいなこと。

世の中には、脚本を最後まで書き上げられない涼ちゃんのような人が、たぶん数多くいるのだろう。

私は小説といった種類のものを書いたことがないけれど、ゼロから何万字と書き上げて、一つのストーリーを組み上げるという作業は本当に大変だと思う。

今、私が作っている絵本は、言葉、メツセージを主体としたものなので、物語とはすこし種類が違うけれど、最後まで着地させるということの大変さはものづくりを長年してきた身としては、痛いほどわかる。

最後まで書き上げることにまずは意味がある、なるほどなあと深く感じ入った。

私としては、できたら鈴愛にはマンガを描き続けて欲しかった。

秋風先生からの教えや、ユーコ・ボクテと関わり合いながら、創作と向き合い、絞り出すような鈴愛の言葉に、滋味深い味わいを感じた。

たぶん、創作に関わらない人にとっては通り過ぎるふつうの会話、関わる人の心には妙に引っかかる熱が高い言葉。

創作にまつわるドラマとしての名言を多く得た半年だった気がしてならない。


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