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幸せを積み上げるには優先順位が重要

「精神科医がみつけた3つの幸福」読みました。よく知らず読みましたが、もう5万部も突破している有名な本なんですね苦笑。非常にためになる内容が随所に現れていて共感の嵐でした。

本書を端的に説明すると、「幸せ」というかなり抽象的な表現を、「脳内で3つの幸福物質が分泌されている状態を作り出すこと」と具体的に定義し、この幸福物質を出す条件が幸せになる方法である、と述べています。その3つの幸福物質とは

セロトニン
オキシトシン
ドーパミン

どこかで聞いたことがあると思いますが、脳内にこれらの物質が分泌されているときに、人は幸せだと感じるのだそうです。つまり、幸せになるには、これらの幸せ物質が分泌されるような行動を取れば良いのだ、と。

その行動についてを細かく記載がされているのですが、本書のパンチラインはそこではなく、この幸せ物質には、分泌されるべき順番(優先順位)があり、その順番をしっかり守らないと幸せを長く感じることはできない、という点になります。
ではその順番とは何か。
タイトルにもなっている三つの幸福は、ピラミッドのような階層構造になっていて、それぞれ積み上げる順に、以下の通りとなっています。

  1. 心と体の健康(セロトニンが分泌される行動による幸福)

  2. つながり・愛(オキシトシンが分泌される行動による幸福)

  3. 成功・お金(ドーパミンが分泌される行動による幸福)

いくら成功して年収が上がったとしても、不健康な状態であるとか(上記1が満たされていない)、家族から見放されて孤独な状態になっている(上記2が満たされていない)状態では、何も幸せとは言えません。もちろんお金をもらったその瞬間はドーパミンが分泌されて幸せを感じるでしょうが、ほんの一瞬でしょう。

読み進めていく内に、やっぱり幸せというのは、外からもたらされるものではなく、自分のうちから感じ取っていくモノなんだなと認識するようになりました。例えばですが、心と体の健康を維持するためのセロトニンは、空が綺麗だなとか、今日も朝ごはんが美味しいな、とか、そんな些細な出来事を実感することで分泌されることがわかっています。これを本書では「小さな幸福」と呼んでいますが、まさにこの小さな幸福を感じられない人には大きな幸福なんで感じられるはずもない、という理論にたどり着きます。見過ごす、ということですね。

自身の健康なんて、健康だから幸せだ!なんてことは多分思っていない方が大多数なんじゃないかと思いますが、改めて考えて見ると、そりゃ心と健康が一番大事だよね、次に家族や友達といった社会的なつながりが大事だよね、それに比べれば成功なんてのは二の次だよね、という当たり前の結論に帰着するのですが、この当たり前がなかなか今の時代、完全スルーになってしまう傾向が高いんですよね。いままでいったいどれだけの幸福をスルーしてきたんだろう。そんなことを改めて考えさせられる本でした。

幸せになりたければ、ぜひご一読をお勧めします。

ではまた。


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