ヤクブーツは辞めろ[映画 フライト 感想]
デンゼルワシントン。正直、中学生の頃はウィンディーゼルと同一人物だと思っていた。
ワイスピ見て、イコライザー見てそこで初めてあれ、なんか2人いるぞ気づいた。ついでにザロックもそこに入りそうで危なかった。そんなイケメンスキンヘッドたちだ。
もちろん御二方とも大好きなのだが、私は特にデンゼルワシントンが大好き。
割とどの役でもクールでポーカーフェイスな印象が強い。なのにも関わらず、他のどんな役者よりも、演じるキャラクターの内面を丁寧に表出するその表現力は随一。他の追随を決して許さない。個人的にはそう思う。
どんな役を演じようとも、そのキャラの深みをとことん引き出している。描かれないバックグランドがその先まで透けて見える。本当に大好きな役者である。
じゃあ、そんなデンゼルワシントンが主演ならば見ない理由はない、し、面白いに決まっている。
結果、
面白くない。笑
ん〜。何がダメなんだろう。見終わった後なんか引っかかる。別に特出してダメなところはない。不時着シーンの緊迫感と背面飛行のリアリティも素晴らしかった。
多分、そもそもフォーカスする人物が個人的には合わなかったのだろう、と思う。
冷静な判断で不時着を成功させ、死者も最小限に抑えたものの、違法薬物の服用、アルコール中毒のためにフライト中の飲酒。それらによって結局有罪判決を受けるパイロット。その苦悩を巧妙に描いている。アルコール中毒者というイメージとは少し違う役でもデンゼルワシントンは完璧に演じた。ストーリー構成も見やすくて良かった。
が、そもそも、アルコール中毒者。命を救ったのは事実だが、結局はそこでも飲酒、薬物。最後の公聴でも結局飲酒。
苦悩に同情はできるが、共感はもちろんできないし、そもそも褒められた話でないのがよくないのだろう。
公聴のシーンがよくなかったんだろうな。
あそこで酒を我慢してさえいれば、その後無実になろうと、罪を自白しようと更生していく一歩として良いラストだったと思う、し、それを期待していた。
あそこで酒我慢できなくて、敗戦濃厚になったら自白して、で有罪。ん〜。アルコール中毒の辛さは確かに上手く描いているとは思うけどねえ。なんとも消化不良でした。
デンゼルワシントンは素晴らしかったです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?