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私も、生活改善運動。


強い雨が降り始めた。
明日は小学校も午前中のみ、の知らせが来ている。
あまりひどくないといいけど。


一昨日庭のラベンダーのために敷いたバークチップが、強風で無惨に飛び散っていた。
あぁ、この雨と風に耐えられるか心配でしょうがない。


なんだか心がざわざわしている。


昨日の夜のこと。
自分の不注意から、コーヒーサーバーを割ってしまった。
もうかれこれ8~9年くらい愛用していたもの。
木製のハンドルがお気に入りだったのに…。

あーあ。


今日も朝から割れたままのサーバーを見て、落ち着かない。

新しいものを買いに行きたいけど、どこに行けば新たに気に入るものが置いてあるかわからず、でも間に合わせで適当なものを買うのも嫌で。
家で代用できるものを探すも、なかなかちょうどよいものがない。
結局ネットで探すことにした。

おすすめを参考に、あちこちひたすら行ったり来たり、比べて検討する。
ドリッパーはそのまま使いたいので、それにぴったり口径が合うかどうか、容量は、使いやすそうか、見えるところに置いておくので、デザインは気に入るか。
割れるのは困るけれど、やっぱりガラスがいいし。

ずいぶん時間をかけてしまったけど、結局迷ったあげくひとつ選び、購入を決めた。


いつからだろうか、身の回りのものにこだわりを持つようになったのは。
以前はそんなことなかったの、全然。

でも、たどってたどって考えてみると、あることに気付いた。


未来に不安しかなくなったときだ。


ちょっと言い方がネガティブすぎるかもしれないけれど。
先のことを考えて、不安で、でもどうしようもないとき。
変えたくても、簡単に変えられないものを思って、絶望的になるとき。

自分の日々の生活の中で目にするもの、触れるもの。
それならば自分の力で選べるし、変えられる。
(いや、そうでなくても勇気を持てばできるのかもしれないけれど…)

心地いいもの、幸せを感じられるもの。
見えない未来より、今この目の前の確かな心地よさを大切にすること。


ちょうど先日読み終えた、『私の生活改善運動』。
好きなものを選ぶ、とか、丁寧な生活、とか、もっとふわりとした内容を勝手に想像していたら、またよい方に裏切られた一冊でした。

生きる、ということについて向き合う痛みと喜び。
ふつふつと静かに熱く心揺さぶられる、物語のような一冊でした。


たくさん引用したい箇所はあるけれど、最終章の言葉をここに。

幸せのほうへ行っていい。それには時間がかかるかもしれない。労力はめんどくさいかもしれない。だけど、タイルを一枚だけでも磨いていくように、手が触れた箇所だけでも拭いていくように、少しずつでも手を入れていけば、必ず生活は全体として変わる。そんな生活が続いていき、やがて人生のトーンも変わっていく。




新しいコーヒー用のサーバー、自分の気持ちにぴったりくるといいな。


最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。





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