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ポディマハッタヤさんとカルナナンダさん(毎日読書メモ(457))

日本で一番よく知られているスリランカ人は、ポディマハッタヤさんらしい。

子どもが小学校2年生の頃、図書館で見かけた「いっぽんの鉛筆の向こうに」(谷川俊太郎文 /坂井信彦写真 /堀内誠一絵 ・福音館書店)という絵本に、わたしがはまって、子どもたちの学年4クラス全部で朗読したのだった。ポディマハッタヤさんは、スリランカの鉱山で黒鉛を掘っている人。アメリカでインセンス・シダーという木を切っている人、トラックで運ぶ人、コンテナ船と陸揚げ、日本に輸入された黒鉛とインセンス・シダーが山形の三菱鉛筆の工場に運ばれ、鉛筆が出来上がる。それをお店で売る人。原材料の採取、輸送、製造、流通を、身近な商品を介して教えてくれる、秀逸な絵本なのである。

寡聞にして知らなかったが、この絵本は教科書に採録されたこともあるとのことで、ポディマハッタヤさんは、日本で一番有名なスリランカ人、と言われたりするらしい。

えー、わたしの世代だったら、一番有名なスリランカ人といえば、やはり教科書に出ていた人で、カルナナンダさんだったでしょ。ラナトゥンゲ・カルナナンダ選手はセイロン(厳密にはまだスリランカではなかったな)代表として、東京オリンピックで5000mと10000mに出場、10000m走でダントツのびりだったのだが、28位(日本の選手だった)がゴールして、次の周回を終えても走り終えず、観客が見ていると、もう1周してもまだ走りやめず、結局まる3周ひとりで走って、優勝者と同じ位の大歓声の中でゴールすることとなった、というエピソードが「ゼッケン67」という文章で、教科書に紹介されていたのだ。

有名なスリランカ人って、教科書で紹介された人だけなのか...何故か晩御飯食べながら、家族でポディマハッタヤさんの話で盛り上がってしまいましたよ。皆さんもポディマハッタヤで検索して、お楽しみください。

(2014年1月の日記より)

追記:『いっぽんの鉛筆のむこうに』は。光村図書の小学4年の国語の教科書に収録されたときは「一本の鉛筆の向こうに」というタイトルだったようだ。「一本」も「向こう」も小学4年までに学んでいる漢字だからか。でもそれを言ったら「鉛筆」はまだ4年生では習ってなさそう。
平成4年と平成8年と平成12年の小4の下巻の教科書に収録されていたそうだ。毎年じゃないのね。面白い。

追記その2:カルナナンダさんについては、結構熱く語りたくなったので、過去に2回も自分自身で書いてます。


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