#99 プリンに惹かれるのは
どうしてプリンはこんなにも魅力的なのだろうか。
私はプリンがすきだ。
何がそんなに好きなのか、と言われたら
1番は見た目なのである。
あの、つやつやの、表面が反射して全てをきらきらに映してくれる感じ
王道プリン、四角プリン、様々なそれぞれの形。
小さいのに重みのありそうな、どっしりとした安定感。
だいたい、本当の強者というのは強そうに威張ったりなどしていないと思う。やさしく、やわらかく、1歩引いていて、でもここぞというときに現れる。そして強い。
なぜか小学校の頃から「藤岡弘、」のオーラが好きだ。いつもにこにこしているが、その笑顔はなんというか、「人類が好きです」という意味が含まれているように見える。
そして、強さが背後に滲み出てしまっている。「藤岡弘、」が地球で一番の強者なのではないかと無意識に思わされてしまう。
プリンと藤岡弘、は似ている。
やわらかいのに、強いのだ。
書いていたら「藤岡弘、」のことが気になったのでWikipediaで調べてみた。なんとも興味深い内容ばかりで困った。
特に気になったのは「少年時代から滝行を行う」「大好物は自然薯で、特に掘りたてを水で洗い、そのまま食べるのを好んでいる」の二つだ。
自宅の地下に「藤岡道場」を開設しているらしい。通いたい。
さて。
お店によっては、プリンメニューに独特の名前がつけられているところも、プリンの好きなところのひとつだ。
先日いただいたのはこちら。
「建築プリン」
この表面の艶、、、。
やっぱりプリンはいつだってこの世をきらきらに反射させてくれる。そこに対する信頼は分厚い。
どちらかというと軽やかにスプーンが入りそうな見た目。そしてこの色は、カラメルも甘めと見た。
スプーンが、軽やかに、、、
入らない!
意外にもこちらはしっかり固めプリンであった。スプーンで少し叩きながら安定感を楽しみたくなってしまうくらいには固め。
食べてみると、むっちりとした食感。それに加えて、意外や意外、さっぱりとした甘さ。
私は、甘すぎない甘さ がとても好みなのだが、それにばっちりと当てはまっている味だ。
中身がギュッと詰まっているので、スっといなくなりはせず、口の中で十分に味わうことができる。
お皿や盛り付けから、そのお店のプリンへの愛やこだわりが伝わってくるところもすきだ。
このお店はシンプルなお皿に無造作カラメルが光っている。石の机にそのシンプルさが絶妙なバランスで、洒落ている。格好いい。
絶景である。
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