Legal Limelight Chronicles: 海外エンタメローの備忘録
記事一覧
アメリカ著作局と特許・著作権局のNFTレポート(2024年3月)を一部ご紹介
米国特許商標庁(USPTO)と米国著作権局(USCO)は、2024年3月12日、「Non-Fungible Tokens and Intellectual Property」と題する報告書を議会に提出しました。
この報告書では、NFTにまつわる著作権、商標権、特許権にまつわる問題について記載がなされています。
本報告書によれば、NFTと著作権に関しては、30頁にわたって記載されています。その問題
Tiktokからの楽曲引き上げに関するユニバーサルのコメントを読む
先月末、ユニバーサルとTiktokの楽曲利用の契約の更新について、2024年1月31日までに合意を達成することができず、同社のカタログ楽曲を取り下げる旨のニュースがありました。
ユニバーサルからは、"An Open Letter to the Artist and Songwriter Community Why We Must Call Time Out on TikTok" としてOpen
CCライセンスで出典表記なしで利用した場合のフェアユースの可否(Philpot事件)
第4巡回区控訴裁判所で、2024年2月6日にフェアユースに関する判決が出ました。事件名は、Philpot v. Independent Journal Review, Case No. 21-2021 (4th Cir. Feb. 6, 2024)です。判決文は、こちらで確認することができます。
本件の事案は、以下の通りです。
写真家であるLarry Philopotは、2013年7月に、ミュー
”Made in USA”表記と3億円の制裁金
2024年1月26日、FTCは、Kubota North America Corporationに対して、200億ドル(約3億円)のCivil penaltyを支払う和解を行なったとのアナウンスがありました(FTCのアナウンス)。これは、Kubota North Americaなどが、交換部品の一部に、「Made In USA」という表記を付していたことが、「Falsely labeling」(虚
もっとみるAIバトルーNew York Times対OpenAI
2023年12月27日、New York Times(NTY)がOpen AIを著作権侵害でニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に訴訟を提起したニュースはみなさんご存知かと思われます。
69頁にわたる訴状も公開されております(訴状はこちら)。
こちらの内容は、さまざまなニュースで紹介されていますので、詳細はニュースにてご確認をいただければと思いますが、主な内容としては、NYTの記事をOpenAI
フィギュアスケートの音楽に関する紛争の顛末を探る
2022年北京オリンピックのフィギュアスケートペア米国代表のAlexa KnierimさんとBrandon Franzierさんは、米国チームで銀メダルを獲得しました。同ペアが演技の際に利用した「House of the Rising Sun」という楽曲について、2022年2月に、当該楽曲の権利者が著作権侵害で訴訟を提起した、というニュースがありました。
私もよくフィギュアスケートを見ますので、
アサヒスーパードライのManchester Cityの練習着のロゴ(しなさい)
「極度乾燥(しなさい)」という、日本人であれば最初見た時「?」となったであろう服飾ブランドSuperdryが、Manchester Cityの練習着に描かれているAsahi Super "Dry"をイギリスで訴えたというニュースがありました。(今ではアパレルのSuperdryも有名ですが)
日本ビールメーカーのAsahiは、2023年/2024年シーズンに関し、「オフィシャルキットパートナー」と
妊婦の女性の写真とアルコールの宣伝について
アメリカにおけるアルコールの宣伝については、Distilled Spirits Council of the United States(DISCUS)という米国で蒸留酒を販売する生産者やマーケターを代表する業界団体により、アルコール広告に関するCodeが定められています。
今回取り上げるのは、Woodford Reserveというウイスキー会社のMaster DistillerであるEliza
Fortniteのemoteと振り付けの著作権
Fortnite内で購入可能なエモート(emote)につき、振付師であるKyle Hanagami氏の振り付けの著作権を侵害したとして、Hanagami氏からEpic Gamesに訴訟が提起されていました。
オリジナルの振り付けのYouTube”How Long”はこちら。44秒くらいから47秒くらいなど、何度も同じような振り付けが出てきます。
エモートの比較については、2022年8月24日の地
Steamboat Willieの著作権切れ
1928年11月に公開されたSteamboat Willieが、95年の時を経て2023年12月31日をもって米国での著作権期間が満了し、パブリックドメインとなりました。
早速、この著名なキャラクターをモチーフにした「Infestation: Origins」というゲームが発売された模様です。
https://store.steampowered.com/app/2635640/Infestati