うちの隣の隣の家に住む、90代のおばあちゃん。

この家に引っ越してきてから、
うちの息子（６歳）を見かけると声をかけてくれて
りんごやみかんをお裾分けしてくれる。

血の繋がりはないが、
おばあちゃんが私たち家族を
気にかけてくれていることがよくわかる。
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先日、うちの前を
そのおばあちゃんが歩いていた。
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私が挨拶をすると、挨拶を返してくれた。
そのまま立ち話をしていると
おばあちゃんが
「早くお迎えに来てほしい」と言う。
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「十分、生きた」
と、おばあちゃんは言っているようだ。
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「そんなこと言わないでくださいよー」
と私は、
少しテンションを上げて、
少し声を大きくして、
おばあちゃんに言う。
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でも、祖母には、言えない。
母方の祖母。隣の県に住んでいる祖母。
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私は祖母が大好きだ。
「憧れている人は？」
と質問されたら、私は「祖母」と答える。

祖母は３〜４年前から体調を崩している。
体も心も、調子があまり良くないようだ。
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大好きな祖母が弱音を吐いたり、
機嫌が良くなくてイライラしていると
私は、祖母に、なんと声をかければいいのか
わからなくなる。
考えられなくなる。
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隣の隣のおばあちゃんには
励ますようなことを言えても、
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生まれたときから大好きな祖母には
何も言えなくなる。
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家族には、言えない。
近い関係だから、言えない。
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祖父母、両親、自分の子どもとか。
近いから難しいことが、たくさんある。
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でも、
私は私。祖母は祖母。子は子。

家族と「向き合う」必要があっても、
家族と「溶け合う」必要はない
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と、私は考えています。
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