大人の足枷

大人の足枷

大人は色々持っている。

お金、知識、プライド、使い分けるための仮面の数々。

大人だからこそ持っている自由もある。

だけど、大人は魂を揺さぶられることを恐れる。

それは、経験というものを持っているから。

いくつもの経験は知識を与え、行動をする前に予想を立てさせる。

そして、予想は足枷となる。

本当は、魂の反応に従いたいんでしょ?

本当は、目の前の流れに身を委ねたいんでしょ?

それが出来ないのは、いくつもかけられている足枷のせい。

大人になるほど足枷が増え、臆病になってはいないか。

無垢な少年少女なら真っ直ぐに受け止められるような感情が芽生えた時でさえ、

足枷で身動きが取れなくなってはいないか。

恋なのか、愛なのか、何なのか。

得体の知れない感情が芽生えた時、足枷は大人の邪魔をする。

でも、足枷は悪いだけのものではない。

それがあるからわかることだってあるのだから。

恋や愛の先に見えるものを枷として嵌めたからこそわかる。

恋なのか、愛なのか、何なのか。

得体の知れない感情に惑わされながらも受容し、

先へと進まない今が一番幸せなのかもしれないということを。