【詩】『福音』


雪を侵す透過の涙に想いだけ

はせる

のせる

刹那 一握りの時間

私は息を吹き返していた



そして

感性の螺子巻はまた動き出す

拍動

拍動


瞼の重量はもう感じられない

歩み 既に止められず


空っぽだけが広がっていた

ただ文字が列をなすだけの白さ

詩の肖像が築かれゆくための空白

これこそが私への福音


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