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アンシンデレラ・ストーリー


上質な嘘をまとった姫君は振り返らずに駆け去っていく。優秀な魔法使いがしつらえた靴は彼女にジャストフィットで、あの晩に脱げようはずもなかったが、王子はそれに気づかなかった。選ばれる者は待つふりをしながら、テーブル上の選択カードを巧妙に、かつ着実に切っていた。嘘と駆け引きは紙一重だ。


もし今夜、魔法使いに出会うのがあの子じゃなくて私だったら?姫君を追って主賓が出て行った舞踏会では、取り残された姫たちが憂いを帯びたまなざしでそぞろにラストワルツを舞った。その様はこれまでのどの場面より彼女等の美を際立たせたが、誰よりもそれを見せたい相手には見てもらえずに夜は更けていく。


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あけましておめでとうございます。創作活動をもっともっとがんばりたい2020年。

自分の作品になかなか納得いかないけれど、見守ってくれたらうれしいです。

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