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赤ちゃんは叱らなくても覚える。大人も一緒

赤ちゃんは、周囲の人を観察したり対話することによって、自然にいろんなことを覚えますよね。
だから赤ちゃんに何かを教えようとするとき、強く言う必要はないし、難しいことは言っても分かるはずもないし、赤ちゃんに出来ることなら、何回もやって見せれば、そのうち覚えるでしょう?

大人も一緒ですよね。

会社などで、仕事を覚えようとしている新人に対して、強く言ったり、怒ったり、機嫌が悪くなる先輩や上司がいますが、分からない・出来ないのは当たり前なのに、なぜそういう教え方になるのか、不思議です。

そんな態度にならなくても、分からないことはやって見せればいいし、すぐに理解しなくても、二度・三度、助言すれば次第に覚えると思うのですよ。

  1. できない → 教える → ちゃんとできない → 教える → ほぼできる → 教える → できる

  2. できない → 教える → ちゃんとできない → 怒って教える → ほぼできる → 怒って教えない → ほぼできたまま

1と2でどっちがスムーズなんでしょうね?
僕は1の方がスムーズで、人間関係もギクシャクしないと思いますが。

新人を教えるのに近道はない

分からない人は、まずは模範を示してもらわないと、情報が無いわけです。
必ず1回は、きちんと模範的な仕事を見せないといけないし、その後も、理解度に応じて追加で助言を行わないといけないでしょう。

新人がある程度仕事ができるようになるまでには、時間がかかります。場合によってはコストもかかります。
でも、ある時期がくれば、できるようになるのです。怒らなくても。

だから、怒りながら教えても、それ自体に大した意味はありません。怒って教えないなどは、もってのほかです。会社ならば、会社の利益に反する行動なので、教えない先輩や上司は辞めるべきです。

厳しくしないと甘える」と思っている人もいると思いますが、怒ることと厳しくすることは、ニュアンスが違います。
それから、厳しくするのも、相手によりけりで、厳しくしたらビビって前向きになる人もいれば、反感を持って生産性が落ちる人もいます。

教えることが、命の危険を伴うものや、会社の評判・運命に関わるようなことは、そういう面での厳しさが必要だと思いますが、そうでなければ、厳しささえも必須ではないと思われます。

だから、教える側の個人的な考えで「厳しくしないと甘える」と、誰に対しても一律に考えるのは、おそらく間違っていると思います。

逆に言うと、厳しくしないとできない新人の場合、仮にベテランになって誰も忠告しない立場になれば、好き放題やってしまう人間になる可能性もあるのではないでしょうか。

新人を育てるのは会社から託された使命

人間が能力を身につけることは、その個人の内なる課題なので、自分でそれができるように仕向けることが、周りにいる先輩や上司の、会社から与えられた使命なのではないでしょうか。

「独り立ち」は文字通り、自分で誰にも頼らずに立てるという意味で、本人が強く意識しなければ、出来ないことなのです。

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