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【新卒×先輩対談】並走した1年を経て思う「ゲームプランナーのあり方・育て方」

新卒社員と育成担当が、育成期間の思い出や入社後の成長について振り返る対談企画。

今回は、2022年に新卒入社し、現在は運用タイトルの設計プランナーとして奮闘中のTakadaと、Takadaのインストラクター(育成担当者)として入社からの1年間をサポートした先輩社員のOkanoに話を聞きました。

f4samuraiのプランナー職に求められるものや、若手社員の育成と活躍について語り合った内容をお届けします。


新卒プランナー×インストラクター 
それぞれのあゆみ

左:Okano(設計プランナーリーダー/2017年 中途入社)
右:Takada(設計プランナー/2022年 新卒入社)

— Takadaさんは2022年に新卒社員としてf4samuraiに入社されたんですよね。学生時代の専攻や、ゲーム業界を志した理由を教えてください。

Takada:
もともと人の感性や、世の中のいろいろなもののデザインがどうやって決まっているのかということに興味があったので、大学では芸術工学部を選択しました。その後人間工学やデザインについて幅広く学んでいった結果、就職先でもプロダクトやコンテンツ制作の背景、そしてその結果となるデザインに携わりたいと考えるようになったんです。

就活の際にゲーム業界を選んだのは、ゲームが好きだからという理由もありますが、ゲームは目に見えない部分の設計がユーザーの体験に大きな影響を与えるコンテンツなので、自分のやりたいことに特にマッチしていると感じたからです。

Okano:
f4samuraiにはどうやってたどり着いたの?

Takada:
もともとf4samuraiのゲームをプレイしていて、且つ就活サイトで採用担当の方と繋がって、面談の機会をいただいたことがきっかけですね。面談のなかでクリエイティブに対する考え方が合うなと感じましたし、その先の選考でも経営陣の皆さんとじっくりお話しすることができて、「ここまでしっかりと向き合ってくれる企業はなかなかないな」と感じ、入社を決めました。

— Takadaさんがプロジェクトに配属されてから、これまで主に担当してきた業務を教えてください。

Takada:
新卒社員の場合、4〜5月に研修を実施したあと、6月頃から各部門へ配属されます。僕はOkanoさんのいる運用プロジェクトに配属され、まずはゲームの仕様や情報を把握することからスタートしました。

実際にゲームをプレイするのはもちろん、設計書を読み込んだり、ツールの使い方を勉強したり、イベントの実機確認をおこなって、リリース前に確認するべきポイントや注意することを覚えたり……。それと並行して、Okanoさんが出ている会議に同席し、プロジェクト内の意思決定フローや議論の仕方なども学びました。

Takada:
基本的な仕事の流れが理解できてきたころから、徐々にイベントの担当を任せてもらえるようになりました。最初はとにかく「先のスケジュールを見据えて、前もって動き出す」ということができず、進行がかなりバタバタになってしまいましたね。ですがプロジェクトの皆さんの協力もあって、だんだんとスケジュール感覚が身についていったと思います。

現在ではイベントのほか、マスターデータの作成や、ボイスやSEのデータ調整・実装などの業務も担当しています。

— インストラクター・Okanoさんのこれまでのキャリアや普段の担当業務を教えてください。

Okano:
僕はいわゆるモバゲー時代に、デバッガ―としてゲーム業界でのキャリアをスタートしました。当時からゲームを作りたい気持ちが強かったので、実績を積みながら開発部門とも積極的にコミュニケーションをとり、次第にプランナー補佐のような形でスケジュール管理などの業務を任せてもらえるようになりました。

その後は月額サイトの運営、マスタデータの作成などと業務の幅を広げつつ、プランナーとしてソーシャルゲーム開発、スマホゲーム開発の経験を重ねていき、3度目の転職でf4samuraiに合流しました。

現在のプランナーとしての業務内容については、なかなか一言で説明するのは難しいところですが……運用タイトルにおいて、「エンジニア・デザイナーの領域以外のことは何でもやる人」という説明が一番イメージに近い気がします。いわゆる企画・開発だけでなく、アナウンスの作成、デバッグ業務やデバッグを依頼するためのチェックシート作成、不具合対応など、ゲームというサービスの運用に必要なあらゆることをカバーしているような感じですね。

「ゲームプランナーは何でも屋さん」
先輩を通して見えた役割

Takada:
「ゲームプランナーは何でも屋さん」だというフレーズは色んなところで耳にしますが、Okanoさんはその中でも群を抜いてこの言葉を体現されている方のような気がします。

たとえば、うちのプロジェクトのプランナー業務全体がひとつの海だとしたら、僕やほかのプランナーさんたちが担当する業務がその中に浮かんでいる島で、その間にある部分はOkanoさんが知らぬ間に拾ってやってくださっている、というか。Okanoさんのそのマインドはもともとの性格なのか、仕事を通して培われたものなのか気になります。

Okano:
急に海が出てきてびっくりしたけど(笑)、たしかにそうかもしれないね。
さっき話したように、僕はデバッガーからスタートして、開発側に移りたい一心で少しずつ業務の幅を広げてきたという経緯もあるから、「まわりのプランナー職の先輩方に追いつくには、みんなと同じことをやっているだけではダメだ」という意識が人一倍強かったというのが大きい気がする。それで自分の武器を作るために、他の人があまりやらないことや後回しにされがちな仕事をとにかく拾っていくようにして……次第にそれが習慣づいていったような感じかなと。

でも本当に、プランナーは何でも屋さんだと思っていて。たとえばTakadaくんならボイスの調整まわりをやっていたりとか、別のプランナーさんはスクリプトまわりをやっていたりとか、人によって得意分野や役割分担はある。最近は業界全体でも分業化・専門化が進んでいるけど……。とはいえ、例えばスクリプトまわりやシナリオの設計は、ソーシャルゲーム黎明期はすべてプランナーが兼務していたしね。

新卒の成長につながるコミュニケーションとは?インストラクターの心構え

— インストラクターとしての1年間を振り返って、Okanoさんから見たTakadaさんの印象を教えてください。

Okano:
入社研修の間、Takadaくんは先輩から言葉づかいを注意されたり、遅刻してきたりすることがあったと聞いていて、配属されてきたときは内心ちょっと身構えてしまっていたんですが……(笑)。実際に話してみたらそんなに気にならなかったですね。

上司や先輩からのチャットに「わかりました」って返事するのはやめようよ、みたいなことは言った気がするけど。

Takada:
ありましたね。

Okano:
Takadaくんは自分が納得できる・理解できるところまでしっかりと考え抜く性格なので、気になることがあるととことん質問や議論をしてくるんですよ。そして腑に落ちていないときはすごく顔に出る(笑)。

僕もできるだけ応えたいと思っていましたが、時には「でも、これはこうだから!」としか言えないこともあり、それですれ違ってしまう日もありました。頑固と言えば頑固ですが、でもそこが彼の強みでもあると思っています。

Takada:
たしかに、よくOkanoさんから「考えてることが顔に出てるよ」って言われていました(笑)。ゲームタイトルの運営はいろいろな人が関わるプロジェクトですし、さまざまなルールや制約もあるので、新人の僕には即座に理解できなかったり、100%合点がいかなかったりすることもあります。でも、そうやって疑問をぶつけられる先輩がいてありがたかったです。

— Okanoさんのインストラクターとしての関わり方や、特に意識してフォローしていたことなどを教えてください。

Okano:
インストラクターとはいっても、常に僕から指示を受けて仕事をするわけではなく、タスクごとに必要な人とやり取りをしながらやってもらっていました。なので、実務面で僕から教えたことはあんまりないんじゃないかな?

どちらかというと困ったときに相談に乗るとか、仕事の進め方のアドバイスをするといか、そういった役割が多かった気がします。

Takada:
そうですね。同じ設計プランナーでも人によって担当範囲が異なるので、実作業はOkanoさん以外の人に教わることが多かったです。Okanoさんは、プランナーの仕事に関する全般的な質問……たとえば仕様の良し悪しや、IDの付け方など、そういう判断に迷うトピックについて相談できる先輩、という感じでした。

Okano:
そのなかで特に意識していたのは、とにかく密にコミュニケーションをとることです。f4samuraiが新卒社員を採用しはじめたのは2020年卒からですが、これまでずっとリモートワーク中心で新卒の育成をしてきていて、個人的にもその難しさを感じていました。Takadaくんが入社したころの出社頻度も、全社的に週1くらいだったので(※現在は原則週3出社に変更済)、そのときに顔を合わせるだけでは不十分かなと。

そこで1年間、毎日ふたりで夕会を実施し、質問や相談をしながら、お互いの人となりを知っていくための時間をとることにしました。

Takada:
この件は誰に質問したらいいのか」などの細かい疑問を日々Okanoさんに相談できたので、夕会の実施はすごく助かりました。また、夕会のときOkanoさんに「今日はこれをやりました」と報告できるように仕事を進めるクセがついたので、日々の仕事にメリハリが出た面もあると思います。

Okano:
僕自身の話ですが、どうしても今の新卒社員の世代と、経営陣やベテランメンバーとでは、仕事に対する考え方も受けてきた指導のスタイルも全然違うので、どういう風に教えたらTakadaくんの成長につながるんだろう?ということで結構悩みましたね。

その結果として、あまり実務面で細かく口出しするよりも、考え方や進め方のアドバイスをしたほうがいいのかなと思い、そのように接することを心掛けていました。

業務の幅を広げ、思考の土台をつくる
若手社員へのアドバイス

Takada:
そういえば改めて聞いたことがなかったんですが、Okanoさんの若手時代の失敗体験や、それがどう今のOkanoさんに繋がっているのか、ということについて教えてください。

Okano:
正直、「すごく大きく失敗した経験があって、それをきっかけにこう変わりました!」みたいな話はそんなにないんだよね……。絶対やらかしてきてはいるんだけど(笑)。

ただ僕がTakadaくんにアドバイスしてきたことは、僕自身がこれまでのキャリアでいろいろな人から教えてもらってきたこと。そういう一つひとつの教えに対して「たしかに!」と納得して、自分で実践して……というプロセスを積み重ねてきたことが今の自分の土台になっていると思う。

Takada:
たしかに、僕もこの1年いろいろなミスや失敗をしてきて、それらを繰り返さないようにしなければという思いはもちろんありますが、失敗を未然に防げるよう、Okanoさんや先輩社員の皆さんが自分たちの経験を活かし、先回りして教えてくださったこともたくさんあったと感じています。実際の経験だけでなく、先輩からの言葉もしっかりと自分の糧にしていけると、成長のスピードも増しますよね。

新卒1年目は、会社の育成制度はもちろん、先輩たちも「新人を育てよう」というスタンスでいてくださるのでありがたいなと思いつつ、2〜3年目になるとだんだん周りから指摘を受ける機会も減ってしまうのかなと思います。年次があがってきたときに気を付けたほうがいいことってありますか?

Okano:
まずこれは若手もベテランも関係ないことだけど、経験がない業務にも積極的にチャレンジしていくことが大事だと思う。さっきTakadaくんがプランナーの仕事を海に例えてくれたように、プランナー職は業務の幅が広いぶん、やってみたことが無駄になることってほとんどないから、どんどん自分の仕事の幅を広げていってほしい!

あと、今の若い子はこういうのあまり好きじゃないかもしれないけど……(笑)、いろいろな人と飲みに行くとか、飲みじゃなくても一緒に過ごす時間を設けて、それぞれの考え方や仕事で気をつけていることを知っていくこともおすすめしたいかな。それらをそのまま取り入れる必要はないんだけど、他人の意見を聞いて咀嚼することで、自分自身の考え方も確立されていくと思うから。そうやって若いうちに自分の思考の土台を作っておくことは後々大事になってくると思うよ。

Takada:
ありがとうございます。

Okano:
真面目な話ばっかりで、めっちゃ恥ずかしいね(笑)

責任感の強さでチームを牽引する
f4samuraiのプランナー像

— お二人がプランナーとして、日ごろ特に大切にしていることはなんですか?

Okano:
どの職種にも共通することかもしれませんが、プランナーは特に、エンジニアやデザイナーなどの各チームに支えられて成り立つ職業です。なのでとにかく自分の周りの進行を止めてしまうことがないように、周りが進行しやすくなるように動くことを意識して仕事にあたっています。タスクの優先順位も、まず他の人と関係があるものから対応していって、自分ひとりで完結できるような仕事はその後にやる、といったチームの歯車がうまく回るよう、そのハブとなるような動きを心掛けています。

あとはトラブルを未然に防ぐためにあらゆる対策を講じることがゲームの運営では特に重要なので、多少心配性すぎるくらい「こういう問題が起きるんじゃないか」と想像するようにしています。もちろんそれでもトラブルが発生することはありますが、あらゆるケースを想定しておけば対処もスムーズにできますしね。

Takada:
僕はまだまだ駆け出しですが、プランナーってやりきる意志や責任感が本当に大事な職種だなと思っています。「任された仕事を完了できる」「タスクが回せる」だけで終わってしまうこともある種できてしまうけれど、それだけじゃ成長もないですし、本当にいいものをユーザーへ届けられるプランナーにはなれないと思います。だからこそ、高い当事者意識を持って細かいところまでチェックし、「もっとよくできることはないか」と常に考えることが重要だなと考えています。

Okanoさんはまさにそういう動きを日々されていて、だからこそカバーする業務範囲も広いんだなと、一緒に働いていて感じます。

Okano:
プランナーはエンジニアみたいにソースコードがかけるわけでもないし、デザイナーみたいに絵が描けるわけでもないし、分かりやすい専門性がないぶん、「誰でもできる職業」だと言えてしまう側面もあるんだよね。でも実際にプランナー職として仕事をしている以上、経験年数に見合った能力は持っていたいし、Takadaくんのような新人から見て「すごい、やっぱりプロなんだな」と思われるようなプロフェッショナルでありたいなと思ってる。

Takada:
Okanoさん、プロだと思ってます!

— 「一緒に働きたい」と思う人の特徴を教えてください。

Okano:
仕事に対する姿勢がしっかりしていることは前提としてですが、やっぱり仕事仲間って一緒に過ごす時間が長いので、一緒にいて楽しい人と仕事がしたいですね。僕らはユーザーの皆さんにワクワクするものをお届けするのが仕事なので、そのためには自分たちが楽しく仕事をすることも大事だと思っています。

Takada:
僕自身も入社して感じたことですが、本当にたくさんの人と関わりながらチームでものづくりをしていく仕事なので、それが苦にならず、積極的に声をかけにいくことができる人が向いていると思います。自分ももっとそうならなきゃな、という思いもあります。

「世の中にワクワクを届ける」
目標とするプランナーの姿

— 最後に、今後の目標を教えてください。

Takada:
一緒に働くメンバーに安心感を与えられて、求心力のあるプランナーになることが当面の目標です。企画や開発を推進していけるようになるためには、自分のやりたいことやイメージをロジカルに伝えられて、かつ周りを不安にさせることなく進行でき、困っている人がいたら適切なサポートができる必要があると思っています。
そんな余裕を兼ね備えたうえで、新しい挑戦やおもしろそうなことへのアンテナを持ち続けられるプランナーになりたいですね。

Okano:
プランナーとしてはいろいろな経験を積んでこられたと思っていますが、僕の場合ディレクターの片腕のような動き方が主になっているので、もっと主体的にプロジェクト全体を見て、やるべきことを発信していけるようになっていきたいですね。

また、これまでいくつかの職場を経験してきていますが、僕としてはもう転職はせず、今後もこの会社で長く働きたいと思っています。それには僕自身が在籍し続けていればいいというわけではなく、f4samuraiが世の中をワクワクさせるようなコンテンツを生み出し続けていく必要があります。そうやっていいコンテンツを作り続けていけるチームであり続け、その中心に自分がいられたらいいですね。


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