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NYでのコロナウイルスによる影響日記12

3/30(月)

最近、目が覚めると痰が喉に溜まっていて、ちょっと痛みを感じる。起きて何度か喉を鳴らしているうちに痛みは無くなるけど、こういうちょっとした変化にだいぶ敏感になっている。コロナかしらと不安になるし、コロナに感染しなくても風邪はひくし、ほかの病気にだって罹る可能性はある。

アパートの大家さんは飲食店勤務なのでいつも仕事に出ている。かなり徹底した衛生管理をしているので私は安心しているけど、彼女の話だとシェアメイト同士で揉め事が起きるケースが多発しているという。

わからんでもない。シェアメイトが帰宅後に手を洗わないとか手洗いの時間が短いとか、友達んちに飲みに行ったりとか、外から来客を招いたりするとか。誰しもが家にいて互いの行動が筒抜けになる中で、自分の基準を遥かに超えた行動を取られると不安や苛立ちが募るのだろう。

確かに私も、クイーンズ時代のシェアメイトと今も一緒だったら…と仮定すると、キレそうになっている自分が容易に想像できる。


数日ぶりに買い出しに行った。本当は毎日のように店に足を運んでいたのだが、どうも営業時間を短縮してるっぽく、なかなか開店時間に当たらなかった。スーパーはすっかり品揃えが回復していた。一時、不安を覚えた紙製品やパンなどもパーフェクトな陳列ぶりだった。

日本でロックダウンが実施されたとしても、生きるために必要なものがたちまち欠品することはないと思う。小売、物流、製造…これらの業種に携わっている人たちがリスクと隣合わせで働いてくれているからだ。欠品は、買い占めによってのみ起こっている。


さて、痩せ細った貧弱な体に鞭打つために、筋トレを始めた。どのくらい痩せているかというと、身長167cmに対して体重52kg。驚かれたかと思う。

行動が制限されている中で筋トレをするという状況は既視感があった。実はずっと昔、留置場に収容されたことがあるのだが、そのときと同じだ。

筋トレのお供はNHKの「筋肉体操」にした。たった5分で極限まで筋肉を追い込める。筋肉は追い込まなければ肥大しない。

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残念ながら3月末をもって公開終了なのだそうだが、NHKは国民の健康増進のために今こそ公開期間を延長すべきだと思う。俳優の武田真治が出演していたりするので契約上難しいのかもしれないが、受信料やら報道姿勢やらでさんざん信用を失っているので、ここらで一肌脱いでいただきたい。

筋肉はサイヤ人と同じ理屈で、ダメージの回復とともに肥大する。しかし、回復にはタンパク質が必要だ。私は少食で好き嫌いが多い上に1日2食なので、食事だけだと筋肥大に必要なタンパク量を摂取できない。

そこでプロテインというものがある。買い出しの際にドラッグストアに立ち寄ってみた。

すると店の前には、なんと50メートルを超す長蛇の列ができていた。

これは別に、新作の限定ドラッグが先着順で販売されるからではない。ソーシャル・ディスタンスのため店の入口に鍵をかけ、限られた人数までしか入れないようにしている。さらにその人数制限も、だだっ広い店内に5人くらいまでという厳格さで保たれていた。

レジの前にはこのように、間隔を空けるための線が引かれている。

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しかし、こうした施策のおかげで店の外に人々が密接した50メートルの列ができているとなると、全く本末転倒な気がする。

無事にプロテインを入手した。メンバーズカードを持っていないのに、どういうわけか割引価格で売ってくれて得をした。

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