檜田相一

檜田相一

最近の記事

  • 固定された記事

国際卓越研究大学制度はなにが問題なのか(東北大生の視点から)

 9月1日に東北大学が国際卓越研究大学制度の最終候補に選ばれました。私はこの制度をかねてより危険視し、その問題点についてまとめる必要を感じていましたが、9月は多忙のためなかなか作業に取り組めずにいました。すこし機を逃してしまった感はありますが、しかし問題の重要性が変わるわけではないのでぜひお読みいただけると嬉しいです。  私はこの1年以上、さまざまな機会で国際卓越研究大学制度が問題であると訴えてきました。私が問題にしてきたのは、学外者中心の合議体が設置され、同時に総長を頂

    • 全国学生行動連絡会で取り組んでいくこと

      はじめに 東北大学の檜田です。このたび私が代表を務めることになった全国学生行動連絡会において、どのようなトピックについて取り組んでいくのかを紹介します。できれば、先にこちらの記事を読んでください。 全国学生行動連絡会では、個人の問題意識やひとつひとつの現場の問題から活動に取り組んでいくので、必ずしも以下で書くことに縛られるわけではありません。それでも、学生運動の組織として、特に強く意識を共有して取り組むトピックについて、以下で説明します。 学内規制を突破し、自由な言論

      • 全国学生行動連絡会の結成にあたって

        街頭からキャンパスへ  このたび全国学生行動連絡会の代表となりました、東北大学の檜田と申します。私は、2022年の前半から学生運動に関わるようになりました。そして、いわゆる「ノンセクト」と呼ばれる人々の運動に関わる中で、特に地方にいるということもあってそれぞれの運動をつなげ交流を図ることに力を尽くしてきました。  2023年度は入管問題、パレスチナでの虐殺などがあって運動が拡大するなかでより多くの学生とつながることができ、首都圏を中心にタテカン運動などが焦点化しました。

        • いまの大学を取り巻く問題の背景について

           先日東北大学の学祭で栗原康氏、白石嘉治氏を呼んで開催したトークイベントの補助資料としていまの大学問題の背景をまとめた資料を作成しました。といっても、このような資料が必要だろうと判断したのは開催の直前でしたので、すべて私の記憶のなかから引っ張り出してきて急ごしらえでつくったものになります。不足している部分はいくらかあるとは思いますが、私はとにかく素早いアウトプットを重視していますのでとりあえずそのまま公開することにしました。  大学問題の歴史的背景を3000字というちょうど

        • 固定された記事

        国際卓越研究大学制度はなにが問題なのか(東北大生の視点から)

          【東北大学の静かな学費値上げ】e-ラーニング教材の個人負担について考える

          東北大で起こったこと  1月30日に突然、東北大学の新2年生に対して「新たに導入するオンライン教材は個人負担で購入してもらうことになりますので、1万1千円を用意してください」という旨の連絡がなされた。  英語Ⅲというのは2年生が前期に全学教育科目として受講する授業であり、全学生の必修科目である。私はかねてより大学問題に関心があり、直観的に「これは放置してはいけない問題だ」と思い、何人かの後輩とともにこの問題を考える有志の会を立ち上げ、署名運動の開始にこぎつけた。  東北

          【東北大学の静かな学費値上げ】e-ラーニング教材の個人負担について考える