02:ゲイのおじさんが40歳で女友達と結婚して子供を作り、ゲイを隠さないまま暮らしているという話▪️30代の僕−1

20代半ばでのゲイデビューを果たした僕は、なんだか出遅れた気がしてしまって、猛スピードでゲイ活動を開始。とはいってもワーカホリックだった僕にはプライベートな時間や定期的な休日などはほとんどなく、活動はもっぱら「暗闇」中心。暗闇とは、、、、いわゆる「発展場」と呼ばれる場所で、ゲイの人達が一つの場所に集まり、お互い合意の上で手っ取り早く性欲を満たす場のこと。毎日遅い時間まで残業か続き、休日も返上して仕事をするのが日課になっていた僕にとって、日々溜まっていく制欲を満たす場としてこの「暗闇」は格好の場所でした。職場と暗闇にいる以外は家で寝てる、という一見異常だけと僕にとっては最適な生活を送る中で30歳を迎えた時、大きな出来事が起こりました。

30代に突入した僕は1つの悩みを抱えていました。社会に出てからというものすっかりプライベートな時間がなくなってしまいましたが、大学時代の友人や後輩などとの交流は大切にしていました。類は友を呼ぶと言いますが、僕の友人らも多くは夢の実現に向かい深夜や早朝まで仕事をするタイプの人間が大半でした。ある日大学時代の女性の後輩ナミからが終電がなくなったためウチに泊めて欲しいと連絡がありました。ナミとは同じ業界の夢を目指すもの同士とても仲良くしていました。もちろんカミングアウトもしており友情を越えた兄弟のような関係でした。遅くまでたわいもない話をした後就寝。翌日の朝同じ方向だったため新宿まで一緒に電車で移動している時のことでした。

ナミ「あの、、、、ちょっといいかな。言おうかどうしようか迷ったけど、やっぱり言います」
僕「何?突然どうしたの??」
ナミ「昨日の夜のことは覚えてないんですよね、全く」
僕「え?え?何かしちゃった?まさか、、、襲っちゃった?」
ナミ「のりさん朝まで誰かと打ち合わせしてましたよ。時々起き上がりながら大事な打ち合わせをずっとしてました」
僕「ちょっと意味わからない。どういう状況?」

驚いた僕はナミに詳しい状況を聞きました。
僕は就寝後まもなく、「これはこの人に振って、これはここに移動して」など起きている時と同じ口調で仕事の打ち合わせを開始。打ち合わせがヒートアップすると突然立ち上がり更に口調を強めていたそうです。

初めはナミも寝言の延長?という感じでやり過ごしていたそうですが、あまりにもクリアな口調に加え、立ち上がるなどの行動に危険を感じたようで、僕に伝えてくれたとのことでした。

ナミ「とにかく私が言いたいのは、、心配なので病院に行ってください」

想像もしなかった就寝中の自分の姿。ナミのあまりに深刻そうな表情から判断しても、とても嘘をついているようには思えない。
本当にそんなことしてる?
疲れが取れないのはそのせい?
もしかして寝ながら外出しちゃってたりしてる??
疑問は増すばかり。そうだ、病院に行く前にうちで一緒に寝たことのある人に聞いてみよう。

セフレ「あー、やっぱ自覚なかったんだーww いつだか、突然部屋にある箱を持ち上げて玄関に置いてたよ。朝気づかなかった?」

た、確かにいつの日だか玄関に大きな箱が突然置かれていたことがあった。あれはてっきりセフレが必要があって移動したんだと思ってた。。。
つうかさ、普通に教えろよ、そういう大事なこと。

病院に行こう。原因をはっきりさせよう。
この体験が僕の人間性や性格を大きく変えることになりました。


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