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流産-許す強さと優しさ-

先日、1ヶ月ぶりに旦那と一緒に産婦人科へ行きました。足取りは重く…2.3日前から不正出血もあり、何度も自分を奮い立たせながら病院へ向かいました。

弁護士さんから頂いた資料や母子手帳、アルバム。もちろん糸の遺骨と足形をとった遺影もリュックに入れて…

カルテ開示を依頼。結局手元に資料は残らなかったのですが…一緒にパソコンを見ながら、医師があの日のカルテを読み上げ始めました。同時に大粒の涙が止まりませんでした。

「数分おきに激痛が走り、とてもじゃないけど眠れない」
「真っ赤な出血が止まらない」
「受診できないなら救急車は呼ぶべきか」
と激痛と出血に耐えながら伝えた電話。

私のSOSは「出血はあるが痛みはおさまってきている」「明日の受診を指示した」といった内容で記載されていました。

泣きながら院長先生に事実を伝えました。

出血と激痛がある中、受診もできない。救急車も呼べない。我が子が大丈夫なのか、不安で怖くて地獄の8時間だったと…

翌朝、受診したら医師に「もうここまできたら間に合わない」と言われた私の気持ちを。

もう一度電話をしたら…違う看護師さんだったら…

我が子が助からないという現実は変わらなくてもきっと…心の傷は確かに変わっていたでしょう。

2度電話し、SOSを出しても安静を繰り返されるだけでただ耐えたあの夜。

すがるようにして翌朝受診して「ここまできたらもう間に合わない」そう言われたあの日。

だけど…

院長先生に謝罪を受け…頭を下げられ。

許すことにしました。我が子への愛を訴えるのではなく、人を許すという強さと優しさに変換することにしました。

きっと、優しいパパとママだと思って選んできてくれたと思うから。

全ては糸のために。

天国の糸に優しさを学び、その優しさを糸に贈ろうと思います。

だから…今度こそ元気な赤ちゃんになってパパとママのところに生まれ変わってきて…

愛を込めて…

糸-ito-

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