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青春の答え合わせ

田舎育ちの私が好きになったものはファッション。赤文字系と言われるもの以外のあらゆるファッション雑誌を読み漁り、テレビ番組「ファッション通信」を録画して、情報収集しまくっていた。

「ファッション通信」のナレーター大内順子さんの本『たたかわない生き方』は文字が大きくて非常に読みやすいです。
余談。


こういう大きいサングラス、いつかかけてみたい


今年は3月から10代20代に好きだったものに再会することが続いた。


⚫︎加茂克也の展覧会
「KAMO HEAD ‐加茂克也展 KATSUYA KAMO WORKS 1996-2020‐」

他に見たことがない、いつもビックリする加茂克也のクリエイション。でも我が強いわけでは決してなくて、ブランドやコンセプトに寄り添うもの。

実際に見る加茂克也から生まれたものたちは
ちゃんと立体で(ずーっと雑誌とか2次元で見てたから)どの角度から見ても魅力的。

その人が生きていた証が目の前に広がっていた。

「いい!は自分で決めよう」

私にファッションの楽しさを教えてくれた心の師匠の言葉は胸に響いた。


⚫︎ SHINICHIRO ARAKAWA

カーディガンがダルダルですみません

ファッション雑誌や「ファッション通信」から、情報を集めまくって好きになったブランドはSHINICHIRO ARAKAWA。

おそらく10代後半か20代前半に買った
SHINICHIRO ARAKAWA のワンピース。この2,3年で登場するようになった。
何年寝かしてたんだ!やっと、気負わずさらっと着れるお年頃になった。成長。

今はもうしていないが、当時は買ってから数年後に着るという謎の服の買い方をしていた。

欲しい!着れるかな…。でも欲しい!
履けないのにメンズの靴を買ったこともある。
(コレクター気質なのかもしれない)

このワンピース、私が持ってる服の中で最長の寝かせ方をしている。

Instagramでブランドのタグ付けをしたらリポストしてくださって、嬉しくて「その節はおせわになりました!私を作ってくれた要素のひとつです!」みたいなDMを送ってしまった。
返信もいただき、これはテンションが上がる…。



⚫︎神社のイベントで、ファッション雑誌で活躍していた(今も大活躍)フォトグラファーのライブ。
(謎の覆面バンドのDeer Revenge)

同じ世界に当たり前に生きているのが、なんだか不思議。

その後にふわっとお話もできて、おすすめのラジオアプリを教えてもらう。

そのアプリは世界中のラジオが聞けるというもので、たまに流しっぱなしにして聞いている。

言葉が解らない孤独感と、人の声の安心感。
『ゼロ•グラビティ』という映画で、宇宙で1人ぼっちになった主人公が無線で拾った地球の声の主に話しかける場面を思い出す。
宇宙で1人、言葉の通じない人に話しかける。
もちろん、あちらは宇宙から話してるなんて思ってない。

このラジオの向こう側の人は、日本で聞いてる人がいるなんて思ってないかもしれない。


いつの間にやら40代になった。

当時は周りとファッションの好きの方向性が違いすぎて、共有できなくて随分モヤモヤしていた。(コレクションとかフォトグラファーとか気にしてる同級生などいなくてね…。ひとりいて、彼女とは今でも連絡を取り合っている)

周りの人たちは、おそらく「自分が何を着たら可愛くなるのか、憧れる同世代のファッション」をチェックしていたと思う。私は「ファッションを通しての表現」が好きだったので「自分が着れるか」より「その世界に触れられるか」が大事だった。

部活も特にしてないし、1人であることが多いし、自分に青春時代なんて無いと思ってたけど
振り返ればファッションの情報収集にのめり込んだ日々があって、たくさんワクワクして、あれは私の青春だったのだ。


10代の私に伝えてあげたい。
あの時に好きになったものは、今でも自分を支えてくれているよ。

書いてて思ったけど、現在と10代、そんなに「好き」の感覚変わってないような。。


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