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【読書感想】23分間の奇跡



「こういう物語」だと全く思っておらず、読み終わった時には急に梯子を外されたような感覚になってしまった。

なるほど「こういう感じ」か。というのが正直な感想。

何を思っての内容なのか、というのは作者あとがきの部分に細かい解説があるのでそちらを参照することをお勧めしますが、読む人によっていくらでも内容の考察や深読みはできるのではないかと思います。

物語の短さに比例して伝える言葉や文字も少ない。
そのため、与えられた余白部分を読者がどのように思って埋めながら読んでいくのか?ということが問われるような内容になっている。
まぁ、深読みをすればこういう言い方になるのだろうけれど、内容を文字通り受け取ると、ただの先生と子供たちの朝の時間、ただそれだけの物語ということもできると思う。


一本読みとしてめちゃめちゃ個人的な感想を書くと、まず
・海外文学は翻訳が苦手。ニュアンスの細かい違いが理解できない。
⇒ 英語部分も少し読んでみたけれど、ぼんやりと内容やニュアンスが違っているところもあって、ただ、先に日本語訳を読んだのでそちらに内容が引っ張られてしまって(笑)
ファンタジーやミステリーなどド直球の内容の海外文学ならまだしも、こういう問いかけのような物語に関して日本語訳を読むのは何だかもったいないような気もしてしまった。「老人と海」を読んだ時も思ったけど。英語力を上げねば。。。

・初めから読者に問いかけることを前提にしている物語は苦手だと再認識。
⇒ これも完全な好みであるけれど読者がその「問い」すらを自ら拾い上げるような物語の方が自分は好きなんだなと思いました。


さらっと読めるので興味のある方は是非!


筆者 ジェームズ・クラベル
発行 1988年7月



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