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42歳一独身公務員の旅行記(インド編🇮🇳)⑩「インドのとある駅トイレで絶叫したのち、インド映画を観たのだ」

 今日。夜8時。僕はインディラ・ガンディー国際空港から日本に帰る。インドの旅もついに最終日を迎えた。

 昨晩、3時間遅れでワーラナシーからデリーに飛行機で戻り、それから電車を使って何とかホテルに着いた。(これも大変であった)夜10時くらいに、ホテルの近くでマクドナルドの夜食をとった。

フィレオフィッシュセット
インドのマクドナルド!肉のメニューがなかったよ・・・

 朝ホテルでインド最後の朝食を楽しむ。
 汚い話だが・・・お腹を壊した状態がずっと続いている。ラージ・キラーの近くの路地裏で食べたヨーグルトカレーせんべいを食べてから、実はずっと・・・

インドの慎ましい、しかし満たされた朝食

 朝食を食べて、さあいこう‼️最終日楽しもう❗️

 飛行機に乗るまで、やることは決めていた。
ここはひとつインドの映画を観てやろうじゃないか❗️スマホで調べると、電車でここから30分くらいのところにTDIモール、なるところがあり、そこで
「DANGAL」というレスリングものの映画がやっているという。TDIモールに向かう!

 電車に乗り、流れるインドの景色を眺めながら僕は少々、自分にウットリしていた。
「インドで一人旅できたじゃないか。できたじゃないか。やるじゃないか、自分!えらい!」
ここまで旅した自分を讃えていた。
しかしTDIモールに着く二つ前の駅で急激にお腹が痛くなってしまう!
「むぅぅっ・・・」
キョーレツな腹痛だった。ギュオオオオゴロゴロゴロみたいなカミナリが落ちる寸前みたいな不穏すぎる音がする!これは完全にお腹壊しているじゃないか・・・‼️たまらず電車を飛び出した!
「もれちゃう‼️‼️」「急がなきゃ‼️‼️」
もらすのだけはイヤだ・・・自分にも尊厳がある・・!冷や汗が噴き出る‼️ギリギリやで‼️

電車から飛び降り階段を駆け降りる‼️‼️

 ここにきてまだ写真をとる自分が可笑しかった!
しかしやっぱり何とかなるもんで階段を降りたらすぐにバリアフリートイレがでてきてくれた!!やったぜ!!
鍵も空いてて、勢いよくドアを開けた‼️

「ウアアッ⁉️」

目を疑った‼️

丸裸のインド人のおじさんが鏡の前で直立不動しているじゃないか⁈何してるんだ?変態か⁉️けど、今から違うトイレ探していたら確実にもらしてしまう!

「プリーズ!!プリーズゲットアウト!!プリィィィィィズ!!!!」
 僕は裸のおじさんに向かってほとんど泣きながら絶叫した!!もう必死だった。うんち(しかも、限りなくやわらかいであろう)は何が何でももらせない‼️
「オ、オォー」とかなんとかいっておじさんは服をもってソソクサと出ていった‼️その後は知らない。結論からいって僕はもらさなかった。僕は尊厳を守った‼️勝ったのだ‼️スッキリしたー

TDIモール到着!!おしゃれだ!!
「DANGAL」

 たまたま観たこのインド映画、メチャクチャ良かった。元レスリング選手のお父さんが自分の娘をレスリング選手に鍛えていく話なのだが、父に対する娘の反発とか、女がレスリングやってる、て最初は世間から笑われるけど認められていく過程とか、レスリングシーンの迫力とか、メッチャ凄かった。字幕ないけど意味が十分伝わった‼️

最後、主人公が決勝で勝つシーン‼️

お客さんも凄くて、主人公が決勝で勝ったら全員スタンディングオベーション‼️会場の一体感がほんと凄くて、「ウォォー」てなってて思わず写真撮った‼️(暗くてわからないけど)
大興奮だった‼️

映画館をでたら、午後3時だった。

「えっ・・・これ空港に間に合う・・・?」

一旦電車でデリーには戻った。しかし、ここからインディラガンディー国際空港に繋がる電車にどう乗っていいのかさっぱりわからない!また、ニューデリー駅はもの凄い人だかりができていて、切符を買うだけで何時間もかかってしまいそうだった。

ただ、僕はトラブルに対してさすがに少し免疫がついていた。
「リキシャに乗ろう!その方が確実や」
僕は即座にリキシャの運転手に声をかけリキシャに乗った。
 リキシャに乗ろうとした時、12歳くらい?の女の子がいきなり走って現れて、踊りを見せてくれた!「マネー」と要求され50ルピー渡した。教え子と同い年くらいの子が、恐らくだが生活費を踊りで稼ごうとしている・・・。日本では考えにくい光景だ。

女の子の路上ダンス
ニューデリー駅 
ビュンビュン景色が流れてく
凄いスピードて
運転手さん 走ってくれた
陽が沈んでく

 リキシャの運転手さんの献身的な運転で、たったの300ルピーで空港に着いた!時刻は夕方5時過ぎ。飛行機の出発まであと3時間ある。まず間違いなく、無事帰国できるだろう。さすがにもう何も起こりようがないだろう・・・。ありがとう、インドよ・・。

しかし、その考えは甘かった・・・。

リキシャから降り、運転手さんにお金を渡し、お礼を言った。その後、視界の異変に気がついた。目が霞むというか、奇妙に視界がモヤがかっているのだ。
「ちょっとちょっと、何これ・・・」
何回まばたきしても、目をこすってもやっぱり視界のモヤモヤがとれない。
なにこれ・・❓ 僕も35歳。目の病気にかかってもおかしくない。

もしかして白内障・・もしくは脳に何か問題が生じてこう見えてる・・

ドッドッド・・・ 心臓の音が大きくなってくることがわかる。
 ひょっとしてコンタクトレンズが曇ってるとかそういうやつかな、そうあって欲しいな。
空港の外にあるトイレに駆け込み、コンタクトを外してメガネに変えた。しかし、やっぱり視界のモヤモヤがとれない・・・。白く霞んでいる。
どうしよ・・・。
とりあえず日本に帰ったらすぐ眼科で検査受けないと・・・。
「もぉー なんで最後の最後に こんなことに・・・」

 肩を落とし、空港内に入った。すると一瞬にしてモヤモヤが消えた!
「あれ⁉️」
視界が一気にクリーンになる。まるで生まれて初めてコンタクトレンズを入れたときの様に・・・。この時の安心感と言ったらなかった!!
アルプスの少女ハイジでいうところの、「立った!クララが立った!!」状態だ!!
「なくなったー 目のモヤモヤなくなったよーああ、もう、ほんとによかったよー・・・」
安心してヘナヘナ、と空港内のソファに座り込んでしまった。
 後で調べてわかったがインディラガンディー国際空港は、大気汚染による濃霧が発生することがしばしばあるらしい・・・。
 チケットカウンターでチケットをゲットした。

お財布もスマホもリュックもある!目も見える!
よし!!オッケー‼️

 あとはいよいよ飛行機に乗るだけだ・・・。

他のお話も読んでいただけたら幸いです!


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